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CO2削減量で役員報酬が変わる!ポーラ及川美紀社長の「サステナブルな買い物」
2022.10.03

サステナブルな人のサステナブルな買い物1

CO2削減量で役員報酬が変わる!ポーラ及川美紀社長の「サステナブルな買い物」

CO2削減量で役員報酬が変わる!ポーラ及川美紀社長の「サステナブルな買い物」 撮影/杉山和行 画像ギャラリーを見る→

サステナビリティとは「持続可能」ということ。たとえば環境問題。CO2排出量による環境破壊で、地球温暖化の危機がうたわれています。温暖化で生態系が崩れたら、それこそ生命の持続可能性もあやうくなりかねません。しかし、CO2が出るからといって、電気もガスも使わない自然の中だけで暮らすことは実質不可能。ならせめて環境問題が悪くならないように、自分の生活を少し見直すことを始めるだけでも、小さな努力が重なって大きな力になるはずです。

「持続可能な開発目標=SDGs」のためのアクションは、意外と身近なところから起こせます。そんなアクションのひとつが「買い物」。買い物をするときに「環境に配慮したもの」「フードロスをなくすためのもの」「生産者をささえることになるもの」を選ぶといった「サステナブルな買い物」をするだけでも、そういう社会作りにつながります。

しかし「サステナブルな買い物」といっても、何を購入したらいいのでしょう。そこでサステナブルな社会を大切にし、行動している人は一体どんなサステナブルな買い物をしているのかをお聞きすることとしました。リレー連載第1回は、大手化粧品業界で女性で初めての代表取締役社長となった、株式会社ポーラの及川美紀さんに、ご自身が関わるサステナブルな行動と、本当に勧めたい「サステナブルな買い物」を教えていただきます。

撮影/杉山和行
及川美紀(おいかわ みき)さん 株式会社ポーラ 代表取締役社長
1991年東京女子大学卒業後、ポーラ化粧品本舗(現:ポーラ)に入社。営業部配属から入社一年で販売会社へ出向し、美容スタッフ、ショップの経営をサポートするフィールドカウンセラーとして実績を重ねる。その後埼玉エリアマネージャーに就任。商品企画・宣伝・美容研究・デザイン研究担当取締役などを経て、2020年代表取締役社長に就任。2021年8月より、一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ(東京都港区・代表 志村季世恵)の理事にも就任。

インタビュー・文/FRaUweb編集長 新町真弓

「何かをあきらめないとならないんですか?」

「実は、4月に今年の新入社員の女性に言われてとてもショックなことがあったんです」

及川さんは言います。

及川さんが執行役員から社長に昇格した2020年1月には、「大手の化粧品業界で初めて女性の社長が誕生した」と大きな話題になりました。ポーラは2015年に女性管理職30%を達成し、さらに及川社長のもと、日本企業の中でもダイバーシティを牽引している会社です。そんな及川さんがショックを受けた新入社員の言葉とは、一体どのようなものだったのでしょうか。

「新入社員に何か質問ありますか? と聞いた時に手を挙げた彼女は、こういうことを言ったんです。
『私は仕事も結婚もしたいんです。私は自分の母のようにきちんと子育てをしたいと思っています。でも女性が必死で働いて家事も育児もしなければなりませんよね。仕事も結婚も子育てもと思っても、何かをあきらめないといけないんですか?
22歳の新入社員が『あきらめる』という言葉を言わなければならないなんて……男性の新入社員はこんな風に言いませんよね。『あきらめなくていいんですよ。結婚もすればいいし、子どもも産めばいいし。それこそ5人だって6人だって産んでもいい、その中で家族としてどういうチームを作っていくか、環境を作っていけばいいんです』と答えました

私はなにより、大学卒業したての女性が“何かをあきらめる前提”で入社してくることがショックでした。せめて当社に入った人には何もあきらめなくていいようにしたい。あきらめなければならない人がいるからまだ管理職比率が3割なのかもしれないとも思ったんです」

ちなみに、日本で「2020年までに女性管理職30%」を目標に掲げたのは、2003年6月、小泉内閣時代の男女共同参画推進本部。2014年のダボス会議では当時の安倍首相が「2020年前で女性管理職を3割にする」と明言もしました。しかし2020年には2030年までと期間が延期。帝国データバンクが実施した女性登用に対する企業の意識調査によると、2021年、企業の女性管理職の割合は平均8.9%にすぎません。

つまり、国策として掲げられながらも目標達成できている企業はほとんどない中、株式会社ポーラは、2015年には女性管理職30%を達成しているわけです。ということは、入社された方々はそういう会社だと知って入社したはず。ですからそれでも「あきらめないとならないのですか」という質問が出たことに、及川さんがショックを受けたというのもわかります。

「『あきらめないとならない』という思いがある背景には、家事育児時間の性差などもあると思います。日本では、6歳未満の子供をもつ夫婦の家事・育児時間は女性の平均時間が7.34時間に比べ、男性は1.23時間()。当社では男性育休取得率にも力を入れていますが、そういうことも『あきらめずにすむ職場環境』につながると思います」

内閣府男女共同参画局「6歳未満の子供をもつ夫婦の家事・育児時間」より)

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