給料激減でも元気に仕事…“68歳、年収200万円、貯蓄1000万円”の「働き方の本当の実態」

坂本 貴志 プロフィール

下取り価格決定のプロセスをオープンに

一方で、仕事の創意工夫は怠らない。たとえば、下取り価格決定のプロセスは担当者の暗黙知になってしまいがちだが、それを明らかにするようにした。

「どんなデータや情報を参考に決めたのかという記録をすべて残すようにしたんです。後進のスキルアップに使ってほしいと考えました。パソコンのサーバーの容量が少ないから無理だと会社には言われたんですが、私が何度もうるさく言ったので、できるようになりました」

55歳で役職定年となった。手当が減り、賞与も目減りした。そうしたなか、谷さんにも、ある時期までは出世して偉くなりたいという希望もあった。

「『可能性はいくらでもあるよ』と周りからも言われ、自分もその気になりました。でも、40代後半になると、自分の能力はこんなものだと徐々にわかってきます。そのときに考えが変わりました。上を目指すだけが仕事ではないと。仮に2週間、私が休んだら、この仕事は廻らなくなってしまう。そういう重要な役割を自分は担っているのだと思うようになりました」