2022.09.28

横浜市が企む「神奈川県からの独立」が、なかなか上手くいかない「根本原因」

そもそも、住民の関心やいかに?

このほど、神奈川県下の横浜市、川崎市、相模原市の3政令指定都市(政令市)が、法改正を伴う「特別市(特別自治市)」という新制度を導入し、県から独立しようと運動を繰り広げていることをみなさんはご存じだろうか。

前回の『横浜市が神奈川県から「独立」するかもしれない…いま起きている「絶縁騒動」の中身』では、横浜に限らず、名古屋、京都、大阪などの名だたる大都市が、これまで1世紀近くにわたって地元県との間で因縁の歴史を有してきたことや、今回なんとかして県と円満に「協議離婚」することを目指す3政令市側の主張などを説明してきた。

第2回では、それを受けて立つ「離婚されたくない」神奈川県の立場を紹介しながら、なぜ地元民の関心が今一つなのかという理由に触れつつ、紛糾・膠着した現状を打破する展望について考えてみたい。

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なりふり構わぬ「捨てないで」作戦

現在の黒岩祐治神奈川県知事は、県内の3政令市が県域から独立してしまう「特別市」制度について絶対反対の立場を示している。その最大の理由は、何と言っても「カネ」の問題だ。

神奈川県の重要な収入源(財源)の1つとして、住民一人ひとりの所得を基準として各人が払う個人県民税というものがある。一般的には、市町村民税と総称して「個人住民税」といわれるものなのだが、実はこの税金、県は徴収を直接行っていない。横浜市をはじめとする県下の市町村の職員が汗水たらして市町村民税と一緒に徴収したお金が、県民税として上納されているのである。

この仕組みは、横浜市を例に取れば、現在同市が神奈川県の一部でもあり、市民は神奈川県民として県の行政サービスも受けているという前提の上に成り立っている。

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