年収150万円の71歳男性が「定年前」に歩んできたキャリアの実態

大手住宅メーカーに就職するも…

さまざまなデータから浮かび上がってくるのは、小さな仕事に対して確かな意義を感じながら前向きに働く人々の姿である。

人生100年時代と言われて久しいなか、定年後のキャリアに対して世間ではどのように受け止められているだろうか。

話題のベストセラー『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』では、定年後の就業者の事例から「定年後のキャリア」の実態を明らかにしている。

ここでは、71歳・年収150万円・自営業の畠中雅夫さんの事例を掘り下げる。

変えられない部分が多かった住宅業界

畠中雅夫さんは大学を卒業後、大手住宅メーカーに就職。住宅営業の仕事に携わる。

初職の会社では、一般の人が休んでいるときに仕事することが当たり前であった。顧客最優先の仕事であることからどうしても日々の勤務時間は長くなり、本来ならば会社の休日である水曜、木曜も出勤することが求められた。

仕事と生活とのバランスを取りたいという考えから、入社4年後、異なる業界に飛び込むことを決める。

「誰もが知っているハウスメーカーに就職できたということもあり、やる気がありました。ただ、社会に出て実際に仕事をしてみると、自分に合ってるのかどうか思い悩むことが時間を追うごとに増えてきまして。今では業界もだいぶ変わってきましたが、当時は業界の慣行とかやり方っていいますかね、変えられない部分が多いなって思ったんです。そこに一生付き合うのは無理だと思って、そしたらもうやる気もなくなってきて。これはもう違う職に就こうというのが、その頃の気持ちの持ち方です」

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