2022.09.30
# 学校・教育

「バリキャリ母」と「マイペース長男」が「ひきこもり・不登校」の暗闇から抜け出せた理由

不登校・ひきこもりやその傾向のある子どもをもつ保護者の総合窓口「オカンの駆け込み寺」を主宰する村上好(むらかみ・よし)さんは、自身が3人の子どもを育てるなかで、子どもたちの不登校を経験しました。

【前編】の記事では、大手企業で働く村上さんが、周囲の環境もあって、マイペースな長男に様々なプレッシャーをかけてしまった経緯を見ました。そして、長男は高校2年生の春ごろから不登校になってしまいます。

〔PHOTO〕iStock
 

昼夜逆転、本格的なひきこもり生活

夏休み明けの2学期。

2〜3日は学校に行ったものの、「俺、やっぱ無理だわ」と、学校に行くことをあきらめてしまったという息子さん。「高校は卒業したい」という気持ちはあったため、通っていた高校を退学して通信制の高校に転校。単位を取得して卒業し、翌年4月、本人の希望により、専門学校に入学しました。

「専門学校に入学した息子を見守りながら、『なんかあやういな』『頑張りすぎているのでは』と思っていた矢先、GW明けから、またもやぱったり学校に行けなくなってしまいました」と振り返る村上さん。

「息子は本格的なひきこもり状態になり、1日のうちほとんどを自分の部屋で過ごすようになりました。昼夜逆転の生活になり、夜中にトイレに行くと部屋の明かりがついていて、ああ、起きているなぁって。でも、朝、息子の部屋のドアに向かって『おはよう』と声をかけても返事がない。日中はずっと横になっていて、夜になると起きるという生活が続き、専門学校をやめることに。『もう、俺、死ぬわ…』と、ぽつりとつぶやいたこともありました」

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