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タイプが真逆のカリスマ教師ふたりが「教えない授業」にたどりつくまでの「危機感」
2022.10.06

宮本算数教室×いもいも対談1 後編

タイプが真逆のカリスマ教師ふたりが「教えない授業」にたどりつくまでの「危機感」

「選抜テストなしに先着順で入塾するのに、8割が麻布や開成といった名門校に合格する」と話題の「宮本算数教室」主宰宮本哲也氏。宮本氏は高校を中退後、大検をとって早稲田大学に入学、在学中から塾講師の道を歩み、大手進学塾でも活躍してきた。

超名門校・栄光学園の数学のレベルをさらに上げながら自ら希望して非常勤講師となり、不登校の状況にある子どもたちも生き生きと学ぶ「いもいも教室」という学び舎を主宰、「奇跡の教室」を作ったと呼ばれているイモニイこと井本陽久氏。井本氏は栄光学園から東京大学に進学し、母校である超進学校の教師となった。

高校中退ののち、塾を主戦場に教育を続けてきた宮本氏と、名門校から東大を卒業し、母校の教師として進学校で活躍してきた井本氏。一見真逆のように見える経歴だが、二人とも「教えない教育」を実践している。

教育ジャーナリストのおおたとしまささんが、二人の対談をまとめた1回目の前編では、人生は「野人か家畜か」2通りのコースしかないというドキッとするような発言から始まった。人の言ったように生きる「家畜」、自分の頭で考え、野放図に生きる「野人」。ある意味大人になるとルールに縛られて家畜的に生きる面も出てくるからこそ、”野人”を凝り固まった既成概念に当てはめることの危険性を教えてくれている。
後編では、子どもがのびのびとできる「大人の立ち位置」にフォーカスしていく。

宮本哲也氏(写真右)と井本陽久氏(同左)

子どもは大人から見放される恐怖を感じる

井本:子どもってやっぱり、小さければ小さいほど、大人から見放される恐怖が大きいんですよね。だから無意識に自分の自然な感情をないものにしてしまうことがある。それが得体の知れないストレスとしてずっと溜まっていく。それで、優等生みたいな子も、結構苦しみを抱えてます。

その点、不登校の子たちって、たくましいんですよ。「自分のままでいないでいることができない子」って感じですね。「生き生きしないでいられない子」たちがいもいもに逃げてくる。「学校には行かない」って。考えてみたって、小学生で学校行かないって決断するのすごいと思いません?

自分で「学校には行かない」と決断したすごさ Photo by iStock

子どもなんて勝手に育つ。でもなんでいじりたくなるかって言ったら、こういうふうになったほうがいいとか、勉強ができるようになったほうがいいとか、大人が思うから。せっかく子どもが自分の興味関心で夢中になってても、それが親の思う方向と違ったら心配になる。それだけじゃないですか。

子どもの人生の「縁」って親の思い通りにはなりません。そこをちゃんと受け入れることができるかが大事じゃないですか。でも大体それができなくて、不安になる。不安から行動することってまずうまくいかない。

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