もしウクライナのNATO加盟が認められたら、どういう結果になるか

ロシアの苦しい展開

9月30日、ロシアのプーチン大統領はウクライナの東部や南部の4つの州を一方的に併合した。これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領はNATO(北大西洋条約機構)への加盟を申請する方針を表明し、ロシアに対抗する姿勢を示した。

ロシアはかなり苦しんでいる。先日、兵力が足りないため、ロシアは部分動員をかけ、国内からの反発をまねいている。ロシアは当初2週間で、ウクライナのキーウを陥落できるとしていたが、キーウからは撤退を余儀なくされ、戦闘は泥沼化して、当初の目論見はまったく外れた。ロシアは、部分動員、ウクライナ東部からの撤退の後に、4州の併合という展開は傍から見ても苦しいの明白だ。

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ウクライナは当初首都キーウに攻め込まれたので国民への動員を呼びかけたが、今になって反転攻勢により各地で優勢になっている。

なお、ロシアによるウクライナ侵攻当初、ウクライナによる動員に批判的な意見も日本国内の一部の識者にあったが、そうした人が今のロシアによる部分動員にだんまりなのは、ダブルスタンダード、悪く言うと親ロシアのプロパガンダを行ったのだとバレてしまった。

ロシアの4州の併合については、欧米は激しく非難している。

 

国連安保理では、常任理事国の米国と非常任理事国のアルバニアが共同で決議案を提出。その中で、親ロシア派勢力の「住民投票」を違法とし、ロシア軍の即時撤退を求めた。しかし、ロシアの拒否権行使で廃案になった。中国、インド、ガボン、ブラジルの4ヵ国は棄権した。

ウクライナによるNATO加盟の動きは絶妙だ。ウクライナとしては安全保障のために是非ともほしい手段だ。しかし、NATOは紛争国の加盟を原則として認めない。NATOが必然的に紛争に関与してしまうことになるからだ。ウクライナをNATO加盟国にすれば、ただちにロシアと交戦状態に入ってしまう。

核兵器の使用の辞さないロシアとの交戦状態に入らないように、NATO諸国は軍隊の派遣は避け、ウクライナへの武器供与も慎重に行ってきた。

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