『知らない』ことで生まれる誤解をなくしたい

10月6日は『世界脳性まひの日』―
アートや音楽、映像、舞台などのエンタテインメントを通じて、だれも排除せず、自分らしく生きられる“まぜこぜの社会”を目指す『一般社団法人Get in touch』は、今年初めて10月6日に『世界脳性まひの日〜Warm Green Day 〜』を開催することを決めた。『Get in touch』の代表は俳優の東ちづるさんだ。

「以前、自閉症の啓発デーでイベントをしていたとき、一緒に活動した脳性まひの方が『自閉症はいいなあ。これだけ知られて。脳性まひの日もあるのに』ってボソッとつぶやかれて。え!? そうなの? という感じで、10月6日の『世界脳性まひの日』を知りました。だったらやろうよって、話になったものの、『脳性まひ』について自分が何も知らないことに気づかされました。

日本では脳性まひに罹患する人が年々増えているのに、どういう病気なのかあまりに知らないことが多過ぎて。周りにどういう病気かわかる?と尋ねてもきちんと答えられる人が本当に少ない。これは脳性まひに限ったことではないですが、『知らない』ということは、誤解や差別を生む原因になる。脳性まひについて私自身も学びたい、知りたいという思いからイベントを計画しました」と東さんは言う。

提供/一般社団法人Get in touch
 

稀な疾患と思われがちだが、実際に脳性まひの赤ちゃんの発症率は1000人に2~3人。単純計算すると500人に1人(※1、※2)という割合になるという。

「発症率をみると意外と高いのですが、東さんがおっしゃるように実情や脳性まひについてあまり語られてきていない部分が多いと思いますね」と語るのは、実際脳性まひの赤ちゃんを治療することもある新生児科医の今西洋介医師だ。

今回、そんな東ちづるさんと今西医師が、社会活動と脳性まひの現状について対談を行い、今西医師自らが寄稿。東さんの「社会活動への想い」と「脳性まひ」に対する活動について前後編でお届けする。前編では、批判に屈せず地道に30年間続けてきた東さんの社会活動についてお話いただいた。

以下、今西洋介医師の寄稿です。
(以下名称省略)

※1) Sadowska M, et al. Cerebral Palsy: Current Opinions on Definition, Epidemiology, Risk Factors, Classification and Treatment Options. Neuropsychiatr Dis Treat 2020;16:1505-1518.
※2) Surveillance of Cerebral Palsy in Europe. Surveillance of cerebral palsy in Europe: a collaboration of cerebral palsy surveys and registers. Dev Med Child Neurol. 2000;42:816–824.