2022.10.11

“生活に苦しむ庶民”から搾りとるつもりなのか…? ロシア、中国、北朝鮮による軍事的緊張で「強化せざるを得ない防衛力」 財源の出所はどうすべき

このままでは対等な交渉ができなくなる恐れも

ウクライナを侵略したロシア、尖閣諸島、台湾、南シナ海各地で軍事的圧力を増大する中国、そしてミサイル発射と核兵器開発に執念を燃やす北朝鮮…。極東地域では平和への脅威が高まる一方だ。

深刻化する北朝鮮のミサイル問題 photo by gettyimages

実際、先週火曜日(10月4日)には、およそ5年ぶりに北朝鮮が日本上空を通過する弾道ミサイルを発射、日本国民に危険を知らせるはずの全国瞬時警報システム(Jアラート)が必要のなかった東京・小笠原諸島に誤って発信されたり、逆に迅速に伝えるべき青森県への発信が遅れるといった不具合も発生した。

地政学的にみて、日本が防衛力を強化せざるを得ない状況に追い込まれていることは明らかだ。現状では、外交の場においても、相手国から足元をみられてしまい、対等な交渉ができなくなる恐れもある。

だが、ひと言に防衛力の強化と言っても、いったい、何をどう強化する必要があるのか。食糧やエネルギー、経済などの安全保障まで視野に入れると、考慮すべきポイントは、実に幅広い分野に及ぶ。

その一方で、日本は長年の放漫財政の結果、巨額の財政赤字を抱えており台所事情は火の車だ。防衛費といえども無駄遣いは許されない。

そうした中で、重責を担う岸田総理が取り組もうとしている防衛力の強化は妥当かつ効果的なのだろうか。今週は現状を確認、検証してみたい。

 

本コラムでまずフォローしたいのは、岸田総理が9月30日に第1回会合を開催した「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」の議論の概要だ。というのは、この会議の役割を、年末に予定されている来年度予算の編成と国家安全保障戦略など防衛関連3文書の改定を念頭において、今後2カ月弱の間に強化すべきポイントやその予算のあり方と規模、財源について提言することとしているからである。この会議を通じて、岸田総理がどんなコンセンサスを得ようとしているのかをみれば、政府の目指す方向が浮き彫りになるだろう。

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