2022.10.26

話題作「ウ・ヨンウ」の描写は正確か ASD(自閉スペクトラム症)者の「感覚」の世界とは?

飯田 一史 プロフィール

――個々人の理解を広げることとは別に、日本において社会として取り組むべきこととしてはどんなことが考えられますか。

井手 ASD者のもつ感覚や認知の特性に合わせた学習や、就労環境の構築に向けた取り組みがとても大事だと思います。

現状では、集団行動、社会コミュニケーションが円滑に行えることが優先として考えられ、そうした点で苦手をもつASD者たちは自分たちの可能性を発揮することが難しい状況にあります。

実際に当事者と接していると、それぞれが何らかのことにとても強い関心を示して通常では考えられないほどの知識を持っていたり、特技を持っていることを目の当たりにします。

しかし、そうした方々も学校生活では適応に大きな苦労を抱え、お仕事につく段階では自分の持っている知識や技能を活かすことができずにいます。

こうした現状を変えるための理解促進のための動きが社会レベルで行われていくことが今まず取り組む必要があることだと感じています。

その上で、当事者のもつ特徴について詳細な検討を行い、それに基づいて、どのような形で社会で受け止めていくことができるかを考え、実行に移していく必要があると考えます。

 
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