2022.11.08
# 学校・教育

九州のマンモス私大「福岡大学」学長に重大疑惑…盛りすぎ!論文「大量生産」のバリヤバな手口

グルメレポートが「論文」?

まずは下の画像をご覧いただきたい。

これが掲載されたのは、「臨床応用科学」なるNPO法人が発行する雑誌である。台湾で行われた医療関係の学会報告とともに、台北の小籠包の泰斗、「鼎泰豊」(ディンタイフォン)や毎朝行列のできる「阜杭豆漿」(フーハン・ドゥジャン)などの人気店が紹介される。

豊富な写真で伝えられる中華料理はどれも魅力的だが、このグルメレポートの類のものが大学の学長の研究実績リストに掲げられる学術論文だといえば、読者諸氏はいかが思われるだろうか。

『Vascular Street』(NPO法人臨床応用科学 2019年4月)
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都市伝説やホラ話のたぐいと思われるかもしれないが、そうではない。9学部31学科・在学者数約2万人を擁する西日本最大級規模の私立総合大学、福岡大学(福岡県福岡市城南区)の学長を務める朔(さく)啓二郎教授が、大学HPで公表している「研究業績」の一つ(論文no.5)なのだ。

 

ノーベル賞受賞者を圧倒する2442本の研究業績

朔学長の研究業績は、異様そのものである。

40年の研究キャリアで73本の著書、2089本の論文を発表した――。

そう称する循環器内科学者がいるとして、その話を誰が信じられるだろうか。ノーベル賞受賞者でも、これほどの論文を積み上げた人は見当たらない。

所属研究機関が公表している数字によれば、山中伸弥教授(再生医学)の全発表論文数は152本、本庶佑教授(免疫学)は646本である。循環器内科学の領域でも、たとえば2019年度アメリカ心臓協会賞受賞者のロバート・M・キャレー博士は、「450本以上の研究論文を発表した」卓越した研究者として紹介されている。

それをはるかにうわまわる論文を書いたとする朔学長だが、事実なら著書を半年に1本、研究論文を1週間に1本ものペースで産出してきたことになる。

学会発表や講演、研究報告書なども含めると、研究業績は「2442件」にのぼる。

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