同じものを何度も大量にリストアップ
朔学長の研究業績表を注意深くたどっていくと、同一の執筆物を二度、三度と重複してリストアップしているものに出会う。
それも一つや二つではない。大量に、である。
研究業績表とは、自分が研究・執筆に関わった著書や論文の各々の書誌情報(タイトル・著者名・掲載誌情報・発表年月)を明記し、発表順に並べた一覧表である。
同じ書誌情報が並ぶことなど当然あり得ないわけだが、朔学長の業績表ではその“あり得ない“現象がいたるところで見出されるのだ。連続してダブっている時はわかりやすいが、かなり離れたところで重複していることも多い。いずれにせよ、この手の“単純“重複だけで174件あった。
だが、多くの場合はそんなふうにわかりやすくはない。片方は掲載誌の名称が略語やカタカナになっている、執筆陣の名前が漢字からアルファベットになっている、タイトルを略記にしている等々、“見た目“がビミョーに違う。これが離れたところにあるとますます重複に気付きにくい。