ボディポジティブなメッセージをSNSや記事で発信し人気を集める、プラスサイズモデルの吉野なおさん(モデル名:Nao)。外見にコンプレックスがあったり、食べ物とうまく付き合えないことに悩んでいる人など、生きづらさを感じる人たちに、なおさんの発信は大きな支えとなっている。

今回は、なおさんがいっしょに暮らすパートナー(フランス人)の家族と過ごした日々で感じたことを綴ってもらった。

「あらかじめことわっておきたいのは、『フランスの家庭はすべてこうだ!フランスは素晴らしい!』と言いたいわけではありません。フランスでもきっと、私のように生まれた家庭環境にしんどくなっている人はいるはずだから。でも、ドライな家族観で生きてきた私が、フランスで温かい義家族たちと一緒に過ごしてわかった平和な家族体験は、アンビバボーなことばかりでした」となおさん。

ブルゴーニュで暮らした約2ヵ月を写真とともにご紹介する。

ブルゴーニュ滞在中のなおさん(中央)、左右に座っているのがパートナーのご両親。写真/吉野なお

以下、吉野なおさんの寄稿です

 

パートナーの母親の動画がバズった!

帰省シーズンになり「やっぱり実家は楽だわ〜」と言う人を見ると、帰りたくなるような実家でいいなぁと思う。私は諸般の家庭内事情により、用事がない限りなるべく実家に行きたくない。私にとって、生まれ育った家や家族は、残念ながら頼りになったり落ち着く居場所ではなかったのだ。

「そうは言っても家族なんだからさ」という人がいたり、親子の愛や絆でハッピーエンドになる映画やドラマ、小説があるのはわかる。でも、「あるべき家族観」に縛られて、密かにしんどくなっているのは、自分だけではないと思う。

そんな私が今夏、同棲しているフランス人パートナーの帰省を兼ねて同行し、2ヵ月ほどヨーロッパに滞在した。もともとヨーロッパ旅行が好きで、過去にも3度旅した経験があるのだが、今回はフランス、スペイン、ドイツを周遊した。

彼の親戚や私の友人の家に泊まらせてもらいながら旅する様子をInstagramのストーリーで頻繁に更新していたところ、「観光ではない現地の人の生活が見れて面白い」「出てくる人がみんな良い人で幸せな気分になる」「癒される!」という声をたくさんいただき、好評だった。中でも、日本から持って行った南部せんべいをパートナーのお義母さんが大変気に入り、「ン〜セボン!(美味しい!)」と叫ぶ動画はTwitterでバズり、120万回以上再生されるというミラクルも起きた。

125万再生、4万いいねをこえたフランスママの南部せんべい愛 吉野なおツイッターより
YouTube動画も大盛り上がり! YouTube/吉野なお

旅の中でも特に印象的だったのは、彼のご両親が住むブルゴーニュ地方の田舎町でのんびりと穏やかに過ごした時間だった。義両親とは、すでに何度もビデオ電話などで顔を合わせていて、私の誕生日にバースデーカードを送ってくれたり、以前からとてもよくしてもらっていたのだが、実際に会うのはこの旅が初めてだった。