2022.10.19

「給与増額」が「物価上昇」にまったく太刀打ちできないという“ヤバすぎる現実”…! いまの日本では給料が上がっても生活が潤わない…!

平均給与は10万円増加したが…

21年に給与所得者の平均給与は前年比10万円(2.4%)増額したが、その昇給分はすべて物価高で消し飛んでしまった。

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国税庁が9月28日に発表した21年分の「民間給与実態統計調査」によると、給与所得者数は5931万人と前年から3万人増加した。このうち、1年を通じて勤務した給与所得者は5270万人、1年未満の勤続者は661万人だった。

21年に1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は前年比10万円(2.4%)増額して443万円となった。19年に5万円(1.1%)減額、20年に3万円(0.7%)減額したため、3年ぶりの増額だ。平均給与はピークだった18年の441万円を2万円上回るまでに回復した。

このうち、男性は前年比13万円(2.3%)増額の545万円となった。ピークだった18年の545万円まで回復した形だ。一方、女性は同9万円(2.4%)増額し302万円となった。女性の平均給与が300万円を超えたのは初めてで、ピークだった19年の296万円を5万円上回り、過去最高額を更新した。(表1)

表1
 

ただし、同じ1年勤続者でも正社員と正社員以外では、大きな賃金格差がある。1年勤続者のうち正社員の給与所得者は3588万人で、男女別では男性2368万人、女性1220万人だった。一方、正社員以外は1271万人で、男性429万人、女性843 万人となっている。

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