2022.10.24
# タワマン # 不動産

湾岸エリアに武蔵小杉…1億円のタワマンを変動金利0.3%で購入したパワーカップルを待ち受ける「ヤバすぎる事態」

榊 淳司, 週刊現代 プロフィール

「売却してもローンが残る」最悪の事態

なぜなら、不動産は一人の名義が何かと都合がいい。夫婦どちらか一人の借り入れでマンションが買えるのなら、当然そうするはずだ。それでは足りないから、ペアローンを借りたケースが多いと思われる。返済は収入に対してギリギリに近いレベルの方が多いのではないか。

そういう場合、金利の上昇はかなり痛いことになる。今でもギリギリに近い返済プランなのに、それが2倍に増えてしまったら……ということだ。

 

ペアローンで買われた物件が集中しているのは、東京の湾岸エリアや川崎市の武蔵小杉などの新興タワマンエリア。こういったところでは、ローン返済に困った人々の任意売却として売り出される住戸が大量に発生するはずである。そんな場合、ローン残額よりも高い価格で売れれば、何とかなる。

しかし、売り物件が激増すれば当然、価格にも下落圧力がかかる。価格が大幅に下落すると「マンションを売却してもローンが残る」という悲惨なことにもなりかねない。日本もアメリカ並みに金利を上げると、新興タワマンエリアでは「阿鼻叫喚の地獄絵図」が現出してもおかしくないのだ。

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