ユニクロは衰退しました…柳井会長が円安最高益でも「手放しで喜べない」本当の理由
過去最高益も、なぜか表情は曇り顔
ついに世界を獲る準備は整ったのか。
「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは10月13日、'22年8月期の決算を発表。過去最高となる営業利益2973億円と、好調ぶりを見せつけた。
業績を押し上げたのは、海外事業の好調ぶりと円安の効果だ。同月6日には、スペインの首都・マドリードに大型旗艦店をオープンした。実はスペインは、世界1位のアパレルブランド「ZARA」の本拠地。3位のユニクロはライバルの本丸に満を持して乗り込む格好だ。

一方で、決算発表の記者会見で顔を曇らせていた人物がいた。柳井正会長兼社長だ。「売り上げは好調」としつつ、原材料や輸送費の高騰を招く円安については「むしろデメリット」と懸念を示したのである。
「国内のユニクロはまもなく衰退期に入る可能性があります。柳井会長もそのことに危機感を抱いているのかもしれません」
そう語るのは、ファッション流通コンサルタントの齊藤孝浩氏だ。