日本に依存する「韓国」
もともと、サムライ債は韓国企業がドルを安く手に入れることができる補完材の役割を担っている。
2018年に米国が金利を引き上げたことによって、ドル建て債券金利とドル相場が同時に湧き上がった。
その頃、韓国企業の産業銀行、輸出入銀行、現代キャピタル、KTの4社が計2420億円分のサムライ債を発行。後から韓国石油公社(700億円)と大韓航空(300億円)も続き、2019年1月から2月には大規模資金調達に成功した。
その後もサムライ債の発行は順調に行われていたが、日韓関係が悪化。2019年10月末を目標に200億円のサムライ債発行の準備をしていたハンファケミカルは、これを断念せざるを得なかった。余談だが、同社は11月末に満期到来予定の200億円相当のサムライ債を償還するため、今年初めから円建て債券の発行を準備していたという。
BIS(国際決済銀行)が出した資料「Consolidated positions on residents of Korea(2022年3月末) 」を見ると、韓国全体での与信受け入れが3824億2600万ドルあり、韓国への与信が多い国は上から順に米国(1086億2600万ドル)、英国(969億700万ドル)、日本(404億8700万ドル)だ。
この資料を見るだけでも韓国は金融面でいかに日本に依存しているのかがよく分かる。