2022.11.08

昼食は220円、スタバを我慢…平均年収443万円「安すぎる国の絶望的な生活」

家計ギリギリ、得体の知れない将来不安

年収400万円どころか、世帯年収1000万円でも、安心して生活できない。

そんな日本社会で、実際のところ、平均年収の生活というのは、どのようなものなのだろうか?

昼食は500円以内、スターバックスを我慢、年間収支で残るのは30万円、月1万5000円のお小遣いでやりくり、スマホの機種変で月5000円節約、ウーバーイーツの副業収入で成城石井に行ける、ラーメンが贅沢・サイゼリヤは神、派遣より時給が低い正社員、子どもの教育費がとにかく心配……。

ジャーナリスト・小林美希さんによる著書『年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活』では、意外と知らない“普通にしんどい”日本の実情が記されている。

スタバは我慢、水筒にお茶……

年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活』の第1部では、平均年収でもこれだけつらいという、一般企業、自治体、病院などで働く40代前後6名を追った。

都内に住む30代の女性は自治体の非正規労働で、年収は348万円。夫の年収と合わせた世帯年収は、約1000万円。十分な収入があるように見えるが、「私は下のほうで生きている」と感じている。

スーパーで最安値の買い物をする毎日。割引シールの商品を買うのは当たり前だ。たまには「スターバックス」で「和三盆ほうじ茶フラペチーノ」が飲みたいけれど、トールサイズで705円かと思うと、ぐっと我慢する。

ランチに1000円なんて贅沢すぎる。昼食は220円でサンドイッチを買うだけ。世帯年収が1000万円でも、家のローン、子どもの学費を貯金するので精一杯。ワンオペ育児であくせくする毎日で、鬱病にもなった。自分たちの老後も心配で、不安は膨らむ。

北陸地方に住む30代男性は、リーマンショック後の就職氷河期世代。現在、電車の運転士で、年収は450万円。その地域の平均収入を超えている。不妊治療を始めるところで、「いったい、いくらかかるのか」と頭を悩ませている。

自分で弁当を作り、水筒にお茶を入れて仕事に出かける。スマートフォンの契約は、「au」から「UQモバイル」に変えて利用料を月5000円ほど浮かせる。

妻も同じくらいの収入があるが、5年ごとに仕事の契約が結ばれるため、見通しが不透明。ダブルインカムが続かない可能性もある。男性は倹約して、残ったお金をすべて貯金に回している。

平均年収があっても、多くは家計がギリギリ。得体の知れない将来不安も抱え、出費を抑えている。これでは消費が落ち込み、景気がよくならないのも当然だ。そして、収入が平均値を下回れば、もっとつらい現実がある。