「資産デフレ」「少子高齢化」に悩む中国の現状は、1990年代の日本と類似しており、「不動産危機が金融システムに波及する」との警告も出ている。
金融リスクを先送りしながら債務膨張を続けてきた中国経済は長らく投機的な状況にあったと言えるが、筆者は「ついにポンジーの段階に入ってしまったのではないか」との思いを禁じ得ないでいる。

10月中~下旬に開催された5年に1度の中国共産党大会が期待外れだったからだ。
不動産市場を浮揚させる手がかりがほとんど提供されなかったし、新しい成長の原動力が示されることもなかった。
それ以上に落胆したのは新指導部の人事だ。