塾なし中学受験は可能だけれど……
中学受験を決めてからは、いくつかの塾の模試を受け、情報収集を続けながらも、「結局、6年生の秋までは塾に行かなかった」というぎん太さん。自宅学習では、通信教育『進研ゼミ』に加えて、四谷大塚のテキスト『予習シリーズ』を使って勉強していた。
ぎん太「親と一緒にいろんな塾を見に行ったんですけど、母も悩んだ末、家でもできるかなと思ったみたいで。つきっきりで勉強を見てくれました」

柳沢先生「中学受験は、今だったら、小学校3年生の3学期に入塾テストを受けて、そこから塾のスケジュールに合わせていくというパターンが主流なんだけど、君のお母さんには、万人に共通するやり方にしよう、という意識があまりなくて。それが非常にいい結果をもたらしているよね。子どもの反応を見ながら、ある意味、親も一緒に勉強しながら、テキストをやっていく。それがちょうどペースとして合っていたんだね」
ぎん太「塾の授業だと、自分が分かっているところも長々と説明されちゃうし、逆に分からないところは、バーッと一気に進んじゃうこともありますし。だから、やっぱりメインは自分ひとりでの学習にあてたほうがいいのかなと思って。
親が受験勉強に対して時間を割けるのであれば、親子で一緒にやればいいと思うんですけど、それが難しい場合は、塾に入って、勉強するモチベーションの手助けをしてもらうのもいいですよね。今の学校生活と同じように、まわりが勉強しているのを見ると、自分もがんばらなきゃという思考になるので」