自分なりの勉強法を模索することが大事
柳沢先生「中学受験が終わった後に反抗期がきて、中学では成績が悪くなっちゃう子もいるんだけど、親はもう放っておいていい。反抗期真っ只中でも、自分の人生をどうやって構築するかということを考えたときに、ちょっとこのままじゃまずいなと自分で気づいて、それなりに勉強を始めるから。
僕は今でもはっきり覚えているけど、中1の最初のテストは12番だったの。その後、6番になって。それで2学期からはガタ落ちで。その後は勉強法がうまく当たると好成績、外れるとダメの上下動。中3では物理で赤点を取って、先生のところに行ったら、本を紹介してくれて。その本がきっかけで物理と数学にハマって、理数が得意になったんだ」

ぎん太「僕もよく友達から『勉強の仕方に困っている』という話を聞くんです。僕自身、まだちょっと分かっていないので、こうするといいよって、うまくアドバイスできないんですけど、自分に合った勉強の仕方を見つけていく方法というのはあるんですか?」
柳沢先生「それはもう自分で試行錯誤してみるしかないんだよね。僕自身、たとえば世界史の授業でノートを取るときに、先生のしゃべることをぜんぶ書き取ったり、キーワードだけを書いて、授業の後の10分間にそのノートを読み返してみたり、いろんな方法をやってみたの。毎回、定期テストがあるたびに、今回はこの方法で……と試して、当たればその方法を残すし、外れればまた他に何か考える。それを高2までの間に繰り返したんだ。
記憶が速くて、テキストをパッと見たら、そのページはぜんぶ覚えられるけれど、すぐに忘れちゃう人もいるし。計算式を展開するのが大好きな人もいる。それは人それぞれが持っている能力だから。自分に合った方法論をなるべく早く見つけるためには、自分でいろいろ試してみて、これが一番心地いいなと感じるものを選ばなきゃいけない。それが自分にとって一番合理的な勉強の仕方だからね。中高時代に勉強して、自分はこういうやり方で勉強すれば、大体分かるようになるという感触さえつかんでおけば、もう大丈夫なんじゃないかな」