巨大化した火山島「西之島」…マグマの変化で噴火様式が激変!

高まる海域火山研究の重要性

島はどのようにできるのか【第7回】

世界有数の火山国であり、同時に海洋国でもある日本。近年、小笠原諸島・福徳岡ノ場や西之島で噴火活動が起こり、激しく噴煙をあげる様子や溶岩が海に流れ出る様子が映し出され、その脅威に目を見張るばかりです。

しかし、大きな経済的打撃を与えたことで話題となった漂流軽石の問題をはじめ、津波やマグマ水蒸気爆発など、海域火山は災害要因となるリスクもはらみます。

本連載で、最初に取り上げ、今も成長を続ける火山島「西之島」の最新の姿を見ながら、海域火山研究の重要性を考えてみたいと思います。

貴重な海域火山噴火の観測記録

日本は世界有数の火山国であるとともに、海洋大国でもある。海域での火山噴火や災害が必然的に起こりやすい環境にある。近年の小笠原諸島・福徳岡ノ場や西之島の噴火の際には、激しく噴煙をあげる様子や溶岩が海に流れ出る様子、火山島の誕生と消滅など、躍動的な火山噴火の様子をインターネットやテレビを通じて目にされた方も多いであろう。

日本列島の海域火山は近年賑やかだが、世界的に見るとこのような海域火山噴火に対する詳細な観測記録は珍しい。日本列島の事例は、地球上のさまざまな海域における火山活動の理解を進める上で重要な手掛かりを与えてくれる。

本連載の1回目2回目に、近年活発な活動を続けている西之島で何が起きているのかを明らかにするために、さまざまな調査観測が行われていることを取り上げた。今回は最新の西之島の姿に迫るとともに、これまでの連載で登場した火山島も振り返りながら、海域火山噴火の特徴を探っていきたい。

【図】西之島の位置西之島の位置

息を吹き返した西之島

東京から1000km南方に位置する孤島、西之島。2013年11月から始まった近年の一連の噴火活動はしだいに勢いが衰え、2018年7月に一旦終息した。これを機に2019年9月に環境省を主体とした総合学術調査が実施され、新たな西之島の地形地質や生態系が噴火活動によりどのように変化したのかが明らかにされた(写真1、図1、第1回第2回参照)。

【写真・図】写真1(上)噴火が一旦終息した際の西之島。2019年9月9日 図(下)西之島の活動期・規制範囲の変遷と火山調査

その後も静穏になった西之島が少しずつ変化していく様子を捉えるために、継続的なモニタリングの実施が期待されていた。しかしそのわずか3ヶ月後の2019年12月、突如として噴火が再開した。

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