2022.11.12
# 学校・教育

資産は1億円超…「県のPTA連合会」の「疑問が募る運営」に、松山市のPTA連合会が退会を決めたワケ

長島 ともこ プロフィール

P連の運営資金の一部は、単Pからの分担金(一児童もしくは一世帯につき年額10円単位〜100円単位が多い)です。つまり、保護者が単PにおさめるPTA会費の一部が、P連の運営資金としておさめられているのです。

2022年2月、愛媛県松山市のP連「松山市小中学校PTA連合会」(=以下、松山市P連/市内の小・中学校など全83校が加入)は、それまで加盟していた愛媛県PTA連合会からの退会を決めました。

〔PHOTO〕iStock
 

2020〜2021年度、松山市P連の会長をつとめ、この決議をした河崎元(はじめ)さんは、市P連の役割についてこう解説します。

「市P連の役割は、単Pと同じ目線に立ち、単Pの困りごとの相談にのるなどPTA活動の下支えを行うこと、そして、単P相互の情報を共有しつつ市P連の活動を単Pに知ってもらうこと、保険によりPTA活動中の災害に対して広範囲にカバーし子どもたちの安全を守ること、この3つだと思っています」

河崎さんは、2016〜2021年の6年間、お子さんが通う市内の公立小学校でPTA会長をつとめました。家族はお子さんと河崎さんの二人で、ひとり親家庭ですが、信念をもって会長の役割を担ってきました。

「『子どもを家に置いたままになるからPTA活動に参加できない』 『子どもを家に置いたままにしてPTA活動に参加する』、このどちらも違うなと思っていました。時と場合に応じて子連れ参加もOKとし、『子どもといっしょに楽しむPTA活動』をスローガンに、参加しやすい風土づくりにつとめました。強制感をなるべく少なくしたかったので、学校行事のお手伝いなども、できる人ができるときに参加できるような体制にして活動しました」

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