火山噴出物の分類
そもそも火山の噴出物は、大きさによって分類されている。火山学における定義では、噴火の際に火山から放出される物質の中で、直径が2ミリメートル以下のものを火山灰という。最大でざらざらした砂粒のようなものから、最小では小麦粉よりも細かい粒子までがある。いちばん小さな「火山灰」から始まって、「火山礫」、「火山岩塊」という3つがある。
火山灰より大きくて握りこぶし大くらい(直径64ミリメートル)までを火山礫、それより大きなものを火山岩塊という。火山岩塊には数メートルの巨大な岩石までが含まれる。

また、火山からもくもくと立ち昇る噴煙には、白いものと黒っぽいものがある。白いものは水蒸気が凝結した非常に細かい水滴であるが、黒っぽい噴煙には火山灰が混じっている。これは誰にでも簡単にわかるので、鹿児島県の桜島などに出かけたときはぜひ見ていただきたい。
空高く巻き上げられた火山灰は、風に運ばれて非常に遠くまで飛んでいく。この途中で、火山灰のサイズと密度に応じてふるい分けられながら、地上に達する。グラニュー糖のような粗い火山灰は近くに落ち、小麦粉のような細かい火山灰は遠くまで運ばれるのである。
そして降り積もる火山灰によって、人々の健康や生活、また政治や経済にまで大きな被害をもたらすのである。