「トランプでは勝てない」が中間選挙ではっきりした共和党、次の選択

デサンティス知事という希望の中身

トランプの神通力切れる

1期目の中間選挙は現職の大統領への信任投票と位置付けられるが、今回はバイデン現大統領ではなくて、前大統領のトランプ氏に対するものだったように見える。

中間選挙では、事前の世論調査結果に反し“レッドウェーブ(赤い津波)”は起こらず、米タイムズ誌は“レッド・スプラッシュ(赤いしぶき)”と言い換えた。11月15日時点で、共和党は217議席を獲得し下院での多数派奪回にあと1議席に迫る一方、上院ではアリゾナ州、ネバダ州、ペンシルベニア州など激戦州を落とし、民主党の多数派維持を許したためだ。

戦犯として、トランプ前大統領を挙げる論調が目立つ。中間選挙直前の演説ラリーを含めた大立ち回りに加え、再出馬表明示唆をして、アンチ・トランプの無党派層を刺激して、民主党候補への投票に向かわせたとの判断によるものだ。

トランプ氏が推薦した候補の勝敗をみてみよう。推薦した候補者は、予備選と中間選挙合わせて495名。そのうち、予備選では93%が勝利した半面、中間選挙では上下院、知事選、州務長官など州毎の要職を含め11月14日時点で80%に勝率が下がった。80%という数字は、2016年以降の米大統領選を含めた結果でみれば、最高ではある。

しかし、問題は数字よりその内容だ。中間選挙結果(アラスカ州での共和党同士の決戦投票を含む、ジョージア州は勝者に含まず)に限れば上院で72%だが、知事選ではグッと下がって45%。全体を押し上げたのは、下院での92%だった。

州別でみれば、トランプ氏の推薦を受けた共和党候補の勝者は、中西部の一角や南部を始めレッドステートに偏り、地盤を固めたに過ぎない。それが顕著に表れたのが上院選と知事選で、上院選ではレッドステートで確実に勝利しつつ、接戦州でオハイオ州とウィスコンシン州で善戦した程度。知事選では、アリゾナ州を始め、マサチューセッツ州とメリーランド州を民主党に奪回されるなど、何とも頼りない結果と言わざるを得ない。

 

トランプ氏の神通力が切れてきた兆候は、11月7日にNBCが公表した世論調査でも明白で、共和党支持者の間で「トランプ氏より共和党に賛同する」との回答は62%となり、質問が導入された2018年以来で最高となった。2020年の「共和党よりトランプ氏に賛同する」の58%から、大きく逆転した格好だ。

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