2022.11.24

今の彼がいなければ、たぶんいじめっ子を殺していた…42歳ASD女性が明かす「真っ暗」な心の内

秋山 謙一郎 プロフィール

小学校5年の時でした。新学年になったので気分を入れ替えて、自分から率先してお友達を作ってみようと思って、それで親しくなった、今思うと親しくはなかったのかな……、とにかくよく話すようになった女の子がいたんです。その彼女はみんなから「さっちん」と呼ばれていたので、わたしも勇気を振り絞ってそう呼んだんです。

さっちんからは「ユミコが『さっちん』って呼ぶの珍しいね」とだけだったのですが、これもわたしからすればかなり勇気を持っての呼びかけだったんです。

それでもこういう反応が来ただけでも、「あっ、もしかしてわたし、またみんなと違うことした?」って感じで凹んでいたんです。

そしたら、この様子を見ていたクラスの勉強は出来るほうではないけれど、担任教師ら教師たちの間でも目をかけられていて、クラスの「裏のまとめ役」というのかな、そういう立場の女の子のリーダー役が大声で言うんですよ。

「あんたにさっちんのことをさっちんと呼ぶ資格はない――」

この一件もあって、結局、小5、小6と、誰にも相手にされず、また関わりもせず小学校を卒業しましたね。

社会人になった今でも、時々、小5のときの「裏のまとめ役」の女の子ではないですが、なんかわたしに絡んできて、軽いいじめというか、嫌な関わり方をしてくる人はいます。

親はわたしのそんな状況を知らなかったです。わたしが言わなかったので。はっきりとしたいじめというわけでもないので、言うに言えないですしね。

小さい頃からずっとひとり遊びが好きで、本も大人が読むような本を読んでいたからか勉強は出来ました。だから中学は受験して大学までついているところに進学しました。

でも一緒でした。お嬢様学校と呼ばれる女子校です。そこはたしかに小学校よりもお友達に恵まれていました。話しやすい子、わたしと話していても嫌なことを言う子はひとりを除いていなかったです。

そのひとりというのが小5の時の「裏のまとめ役」ではないですけど、なんかわたしに絡んでくる子がいて。周囲からみれば「仲のいいお友達」にみえるかもしれません。でも実態はいじめっ子です。

口が達者で、人の悪口ばかり言う子なのに、どういうわけか人望があって。中学1、2年は、もうその子の「引き立て役兼サンドバック」としての生活を余儀なくされましたね。

中3の時、さすがにその子との関わりを断ちたいと思って、エスカレーターで高校、大学までいく権利はあったのですが、それを捨てて公立の進学校に進みました。

高校は進学校だけあって、あまり人に構わないところがあって、それは過ごしやすかったです。学校ではただ勉強が出来る子が偉い子――わたしにはそのカラーがとてもあってました。ただ、クラスではやはり「ちょっと変わった子」という感じで見られていたと思います。

掃除の仕方とか、学校行事とか、生徒会活動もしていたので、いろいろリーダー的な役割をしていたのですが、わたしの指示だと、一部の男子が「(話し方が)いちいち癇に障る」という文句を言っていたと後になって聞きましたが……。

大学は関関同立クラスに一般入試で入りました。大学進学してすぐのときでしたね。小5のときに、わたしに絡んできた「裏のまとめ役」と、偶然、再開して、誘われるがままにお茶したのは。

彼女と話していて愕然としました。高校出てフリーターをしているということでしたが、わたしの近況を聞くなり、「すごい! 難しい大学入ってんな。ええやん!!」とわたしのことを羨みながら褒めてくれる。

愕然としました。いっそのこと彼女かっら「なんや大したことないやん」とか、ボロクソ言ってくれたほうが良かったんですが。

だって、こんなこと言われたら、かつてのいじめっ子というか絡んできた子、その子が「大人として成長して」いて、わたしは昔のままって感じじゃないですか。

そういうことを気にしてしまう自分がまた嫌なんですよね。

似たようなことは30代後半にも経験しました。中学時代、わたしに絡んできた子と人を介して再会したときでした。

「お久しぶり! 元気? 今、どうしてるの?」

まるで何事もなかったかのように接してくる彼女もね、すごく成長して大人になっていて。こっちはずっと彼女のことで何十年も悩んでいるというのに。腹立ちますよね。

 

大学卒業後は…

無事、大学を卒業したユミコさんだったが、当時は、超がつくほどの就職難の時代だ。50社以上エントリーしたが結果は出ず。以来、派遣社員、ネットで古着や古本販売、株や為替のデイトレーダーで食いつないできた。今では障害者枠でとある地場メーカーに勤めている。彼女曰く、「とても理解ある職場」だそうだ。

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