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二階堂ふみが「木の実からできた”ダウンコート”」に込める想い
2022.11.23

動物の命の上で成り立つ暮らしとは

二階堂ふみが「木の実からできた”ダウンコート”」に込める想い

二階堂ふみが「木の実からできた”ダウンコート”」に込める想い アニマルフリーダウン「チャイナドレス」を身につけた二階堂さん 撮影/嶋田礼奈 画像ギャラリーを見る→

「私たちは、ある命を犠牲にしている可能性があることを知らなければいけない」。
そう訴えかけるのは、近年、動物福祉や気候変動をはじめ環境課題を意識するようになった俳優の二階堂ふみさん。動物性の素材の服は控えていた二階堂さんが、ファッションブランド「KAPOK KNOT(以下、カポックノット)」とともに、羽毛の代わりにカポックという木の実を原料にしたアニマルフリーのコートを発表した。

撮影/下村一喜(カポックノット提供)

羽毛のようにあたたかく、木の実なので木を伐採する必要もない。動物も植物も傷つけないカポック。その可能性を身に纏い、真っ直ぐな眼差しで世界に向けて発信する、そのメッセージとは。

ライブハンドピッキングのアウターは着ない

「カポックノット」との出会いは2020年。寒い地域に行く番組のロケで、以前から動物性の素材の服は控えていた二階堂さんのためにスタイリストが用意したのが、カポックという木の実から採れるコットンでできた一着のコートだった。

撮影/嶋田玲奈
カポックはインドネシアに自生する植物。木を伐採しなくても実から採れるうえ、従来のコットンの1/8の軽さで、ダウン並みのあたたかさ。サステナブルかつ高機能ながら、繊維の短さから糸にすることが難しくなかなか市場に出回ることはなかった。「カポックノット」が独自開発した新素材「エシカルダウンカポック®︎」は、カポックの綿をシート状に加工し、カポックが本来持つ吸湿・発熱性を活かし、かつ軽快な動きやすさと防寒性の両立に成功した。

「その日の収録現場は山の近くでかなり寒かったのですが、すごく暖かくて、しかも軽くて。『羽毛の替わりに、こんないいものがあるんだ!』と、そのときはじめてカポックのことを知りました。その後、『カポックノット』のみなさんとお話する機会があったのですが、環境負荷を抑え、かつアニマルフリーのコートは、カジュアルなデザインのものが多いから、お出かけするときに選びたくなるようなドレッシーなものが欲しいんですよね、と話したら、『ぜひ一緒に作りましょう!』と言ってくださって。今回コラボレートさせてもらうことになりました」

カポックにすっかり魅了された二階堂さんだが、そもそも「ライブハンドピッキングされた羽毛のアウターは着ない」と心に決めていたのには、ともに暮らしたフェレットの存在があるという。

「約8年前になるのですが、とあるご縁でフェレットと暮らし始めたのですが、それまで動物と暮らしたことがなかった私は、そこではじめて気づいたんです。『自分はこんな感情豊かな生き物から、何かしらの搾取をしていた側の人間だったんだ』と」

撮影/下村一喜(カポックノット提供)
コラボレーションしたコートは全3型。「ピンヒールに合わせられるアニマルフリーなトレンチコートです。ウエストから裾に向かって広がりを持たせたドレスのようなシルエット。パンツスーツに羽織ってもクールだし、パニエみたいなスカートをはいてもかわいい。とても薄いので、中に重ねてももたつかないですし、歩くと裾が風になびいて素敵です。フロントを閉じて付属の共布ベルトでウエストをキュッと絞れば、50年代のドレスみたい!」(二階堂ふみさん)表地には程よい光沢感と撥水機能を持つリサイクルポリエステルのタフタ、中綿は「エシカルダウンカポック®︎」を使用。 アニマルフリーダウン「トレンチ」88,000円/カポックノット 

動物が犠牲になっている

例えばダウンジャケットには、水鳥の羽毛が、ニットには、ウールやカシミアといった羊毛が、ファーにはフォックス(キツネ)、ラビット(ウサギ)、ラクーン(アライグマ)の毛皮などが使われている。ファッションだけでなく、寝具やクッションなどにはフェザー(水鳥の羽根)が使われることも多い。食も然りだ。

フェレットとの暮らしを機に動物福祉について学びはじめた二階堂さんは、この「人間が暮らす上で、動物が犠牲になっていること」への理解に苦しみ、モヤモヤした思いを募らせていった。

「毛皮動物として育てられる羊の劣悪な飼育環境だったり、ライブハンドピッキングといって、生きた鳥から羽毛を手でむしり取るなど、残酷な生産方法があることを知り、これまで何も知らずにいた自分が恥ずかしくなりました。『ライブハンドピッキングの羽毛のアウターを着ない』と決めたのも、そういう経緯があったから。毛皮は人々の暮らしを支えてきた長い歴史があり、需要もある。私たち人間の暮らしは、動物搾取が当たり前の構造になってしまっているんです」

撮影/下村一喜(カポックノット提供)
「小さい頃から大好きなチャイナカラーをイメージ。フロントのファスナーを開いて大判のチャイナボタンを閉じると、インナーがいいアクセントに。サイドにスリットが入っているので、タイトな見た目よりも可動域があって動きやすい。着心地のよさとシルエットの美しさ、どちらにもこだわりました」(二階堂ふみさん)チャイナカラーとキルティングコートをミックスしたデザインコート。表地には程よい光沢感と撥水機能を持つリサイクルポリエステルのタフタ、中綿は「エシカルダウンカポック®︎」を使用。アニマルフリーダウン「チャイナドレス」88,000円/カポックノット 
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