ベストセラー本『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(坪田信貴・著/KADOKAWA)で話題になり、『映画 ビリギャル』(2015年)のモデルにもなった小林さやかさん。大学卒業後はウエディングプランナーとしての仕事を経て、教育学の研究のために大学院に進学。これまで教育に関する全国での講演活動やイベントの企画運営など、多岐にわたる活動を精力的に続けてきた彼女が、2022年秋からコロンビア大学の教育大学院で学んでいる。
FRaUwebでは、多くの生徒や教師、親と交流するなかで「教育」における子どもと大人の関わりの大切さを改めて感じ、32歳で大学院留学を決意した小林さんに連載をしていただいている。今回は11月22日“いい夫婦の日”にあわせ、小林さんが留学を決断したきっかけをつくったというパートナーとの出会いから留学を決めるまでの話を、新刊『ビリギャルが、またビリになった日 勉強が大嫌いだった私が、34歳で米国名門大学院に行くまで』(講談社)より抜粋、一部修正して紹介する。
夫は神様からの贈り物
2019年の夏のある日、近所に住んでいた友人とモツ鍋を食べに行くことになった。
友人から「前の会社の先輩も家が近いから声かけたら来るってー」と聞かされ、当日行ってみるとその友人の他に、知らない男性がひとり先に来ていた。もうひとりは仕事で少し遅れるとのことで、3人でモツ鍋を食べ始めることに。もうひとりの男性が辛いのが好きらしいとのことで(私は辛いの苦手なのだが)ひとつは辛味噌味のモツ鍋を頼んだ。
30分くらい遅れて、キャップをかぶった金髪の人が現れた。この人が、現在の私の愛する夫のりょうちゃんである。

私は、彼は神様からの贈り物だと、ちょっと本気で思っている。彼と一緒にいるようになって、私の人生はついに無敵になった気がしている(ほんとに)。誰に何を言われても、どんな評価をされても、いつも一番近くに絶対的な味方がいる。だから、いろんなことに挑戦もできて、毎日ご機嫌な自分でいられるのは、彼のおかげだ。
正直言うと、結婚にはもうあまり興味がなかった。「家族だった人と家族じゃなくなる」 経験は、私が思っていたよりもこたえた。もう二度と離婚は経験したくない(編集部注:小林さんは2018年に離婚を経験)。