2022.11.22

やりたくない仕事は、もうやめていい…田原総一朗があえてそう明かす本当の理由

コミュニケーションは正直が9割(後)

話し上手ではなく聞き上手になれ

新刊『コミュニケーションは正直が9割』では、45年以上に及ぶフリージャーナリスト生活でつかみ取ってきた田原総一朗流のコミュニケーション術が記されている。第3章は、電車の1駅ごとに2トピックか3トピックをすいすい読めるリーダブルな構成だ。がっついたビジネスパーソン好みのトピックを、いくつか抜粋しよう。

〈コミュニケーションの達人になるには、話し上手になるより、聞き上手になることです。面白いことに、雄弁で知られる政治家や経済人ほど、ふだんは聞き上手の人が多いのです。

この記事は前後編記事の後篇です。前篇はこちらから

かつて総理大臣だった中曽根康弘さんを初めて取材したときのこと。当時私はまだ40代であり、中曽根さんから見れば青二才のジャーナリストにすぎませんでした。

ところが中曽根さんは私の話を聞き、大学ノートを取り出すと、深く頷きながらメモを取り始めました。一国の総理大臣が私の言葉をメモしている。そう考えただけですっかり舞い上がってしまいました。
(略)
ソニーの創業者の一人である盛田昭夫さんも、じつに話を聞くのがうまかった。飛行機や新幹線などで乗り合わせると、わざわざ私の隣の席の人に「席を譲ってもらえませんか」と交渉するんですね。

Photo by Shinya NishizakiPhoto by Shinya Nishizaki

それで私の横に座ると、「いまの政治はどうなのか?」「どんな人物がキーパーソンか?」「その人物の魅力は?」などと矢継ぎ早に質問してきます。もはや私が取材を受けている感じでした。

政治家にしても経営者にしても、成功している一流の人たちほど人の話をよく聞きます。

相手の話をよく聞くことで情報を得るわけです。それだけでなく、「この人は真剣に自分の話を聞いてくれる」という、相手からの信頼を得ることができるのです。

 

コミュニケーション力を高めるならば、まず相手の話をよく聞くことから始めることでしょう。その際には、相手の話に対して相槌をしっかり打つことが大事です。そして場合に応じてしっかりとメモを取ります。

さらに相手に話を促す場合には、「つまり○○○ということですか?」「それは○○ということでしょうか?」などと、話を自分なりに解釈して再び相手に投げかけると効果的です。

すると、相手は「自分の話をよく聞いて、しっかり考えてくれているな」と感じ、さらに話したくなるのです。〉(『コミュニケーションは正直が9割』145〜148ページ)

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