非正規雇用が増えすぎた結果…「中間層が崩壊すれば、日本は沈没する」一流経営者の予言

平均年収443万円では、普通の生活はできない国になってしまった。

いま話題の新刊『年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活』では、物価が上がる一方で給料は安いままの国の生活の実態を明らかにしている。

では、そもそも、なぜ日本はこの30年で大きく衰退・停滞してしまったのか。

 

「就職氷河期」に入って30年

私は株式新聞で働いて1年後に転職。経済誌の週刊「エコノミスト」で契約社員として働いた。

ITバブルは2001年にあっけなく崩壊した。それでも企業利益がV字回復して、1991年のバブル崩壊から始まった「失われた10年」が終わりを告げるかに見えていた。

しかし私は、この利益の回復というのは、中高年のリストラや新卒採用の絞り込み、正社員を非正社員に置き換える人件費削減によるものに過ぎないのではないかと考えた。そして、これでは経済を支える労働者が弱体化する。きっとマクロ経済にも大きく影響するはずだと睨んだ。2003年に若者のフリーター問題、つまり非正規雇用の問題について企画を提案したが、企画は通らなかった。

本書年収443万円』が発刊されるちょうど30年前、リクルートが1992年に就職雑誌「就職ジャーナル」11月号で「就職氷河期」という造語を掲載した。

だが、同じくリクルートのアルバイト情報誌「フロム・エー」に1987年に掲載されて有名になった「フリーター」の言葉の響きが、1980年代に流行語となった、自由を謳歌する「フリーアルバイター」のイメージを植え付けていたため、世間は「フリーター?若者は甘いんだ」「選ばなければ仕事はある」と受け止めていた。そして、自己責任論が台頭し始めていた。

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