お笑いコンビ「EXIT」ではネオ渋谷系チャラ男漫才と称するしゃべくり漫才のツッコミを担当。一方で美容芸人としての知名度も高く、VOCE ウェブ連載『りんたろー。美容道』で美肌に磨きをかける。そんな、りんたろー。さんが今年11月、初の著書『自分を大切にする練習』を上梓した。美容初心者に贈るセルフケアの方法に併せて、自身の内面と向き合い続けた道程を赤裸々に書き下ろした自伝エッセイを掲載。これは果たして美容本なのか!? 結婚もして、新しい人生を歩みはじめているように見えるりんたろー。さんに、本に込めた熱い思いを伺いました。

コンプレックスが味方になる世界線
りんたろー。さん初の書籍『自分を大切にする練習』の帯には、山里亮太さんがコメントを寄せている。「そんな事があったのか?? そこまで話してくれるのか?? 読んでいて流れ出る涙で洗顔したくなるという初めての感情に出会えた本です」(山里亮太)と、りんたろー。さんが芸人として日の目を浴びる前から今までを知っている山里さんらしい言葉のとおり、今回の著書では、今まであえて語ってこなかったことのすべてを出し切りました、と話すりんたろー。さん。今回の著書には、美容に出会ったことで救われ、コンプレックスを受け入れた一人の男性の全記録が記されている。

「僕は美容を始める前はコンプレックスの塊だったんです。とくに、幼少期からつきあっている紫外線アレルギーは自分の中ではまるでトラウマのような感覚で、とてもイヤなことの一つだった。日焼け止めを塗れば化粧をするなと友達にいじられ、太陽を少しでも浴びると湿疹が出き、それを隠して生きてきた。でも、大人になり初めて、日焼け止めを小さい頃から塗っていたことを皮膚科の先生に褒めていただいたんです。
今まで隠してきた僕の人生のコンプレックスを皆さんにシェアしたときに、『だから肌がキレイなんですね』なんて言ってもらえる世界線があるんだとびっくりした。それがすごく嬉しくて、自分にとっては成功体験に近いものの一つになったから、コンプレックスだったことも美容で乗り越えられるんだってみんなにシェアしたいなと。それも本を執筆したいと思ったきっかけの一つですね。
コンプレックスはない方がいいのかもしれないけど、なかったらこういうふうに自分を見つめ直す機会もなかっただろうし、今の自分はいなかった。美容のおかげで自己肯定感が高くなり、コンプレックスのある自分も認められるようになりました。この本は、コンプレックスだらけで打たれ弱かった僕の七転八倒の全記録が詰め込まれています」