モテ美容から、自分を愛するための美容へ
お笑いの世界の中で、愛ある「容姿いじり」を受けてきたりんたろー。さんが肌で感じた美容に対する気持ち、そしてメンズ美容に対する時代の変化。男性が美容を楽しんだっていいし、女性がメイクをしなくてもいい。心を苦しくするために美容があるのではなく、ハッピーになるために美容があると、りんたろー。さんの優しい思いが込められている。

「僕の人生のテーマは、以前は“モテたい”。最初は、そのための手段の一つとして美容を取り入れた部分がすごく大きかったんです。たくさんの人に選ばれるためにはどうすればいいかを考えていたけど、美容メソッドを学んでいくうちに、誰かに選ばれるより、美容は自分を喜ばせる、自分を大切にすることができるツールでもあると気づいた。より自分が気持ちいいもの、心地良いものを選ぶことに変化したんです。
そうすると、今までSNSを見て他人と比べて心が疲れていたのに、「僕は僕だ」とスルーできるようになった。自分好きなくせして、コンプレックスのかたまりで、自己肯定感が思い切り低かった僕が自己肯定感をあげることができたのは美容のおかげ。
昔は男性が美容に取り組む=ナルシストみたいなイメージがありましたけど、今は本当にメンズ美容がトライしやすいものに変化していっていますよね。社会の流れがそういう風になり嬉しいなと思います。
美容を語る上でルッキズムの問題は無視できないものだと思いますが、僕にとっての美容はもっとハッピーなもの。美容を通してできた成功体験を伝えることにより、どなたかの何かを考えるきっかけになったら嬉しい。それは男性だけでなく、女性も同じ。女性の中には外出するときはメイクをしないといけない、みたいな固定概念がある人もいますが、そんなことはまったくなくて。美容は楽しいものだったりもするけど、選ばないっていう選択もすごく素敵なものだと思うんです。
だから、僕はそういったことを一切パートナーには求めません。楽しめる部分があればシェアするし、僕が美容好きだからといって、必ずしも『皆、やるべきだ』とは思わないので。ちなみに、僕と奥さんの肌質は異なるので基本は別々のアイテムを使用していますが、あれなんか最近調子いいな、と思ってよく見ると僕の化粧品の減りが早いなみたいな(笑)。みんなで上手くシェアしていけたらいですね」