休日には育児を引き受け、恵美さんには自由な時間をあげていたそうです。それでも、趣味もない彼女にとって一人の時間を楽しむことはできず、一向に気分転換できなかったのです。
そうしてある日、ついに溜まっていたうっぷんが爆発しました。

「なんであなただけ毎日、楽しんでいるの! 漫画なんかのどこが面白いの! それより普通、夫婦だったらもっと2人で色々やるでしょ!」
「…それって、どういうこと?」
彼女はハッとしたものの、もう勢いを止めることはできませんでした。
話し合っても互いに歩み寄れず、最後は離婚に…
「本当は漫画が好きではなかった。努力はしたけどダメだった。私はもっと2人で普通のデートがしたかった。あなたが漫画を読んでいる間は一人にされたように感じる。最近では漫画を読む姿を見るだけでイライラする。だから、できればもう漫画はやめてほしい…」