セックスをしたくないときに断れるか

先日(11月19日)の国際男性デーのときに、興味深いデータに出会った。女性は強者の男性の力にねじふせられる、という印象に一石を投じるデータだ。

 

先日出演させていただいた日テレとNHKの共同特番「どうする?“男×ジェンダー”のモヤモヤ」で、NHKとSRHR Japanが今年8月にインターネット上で行った調査が紹介された。

性行為をしたくないとき、断れる?」という質問に、「いつも言える」「時々言える」「あまり言えない」「全く言えない」の4つの選択肢から回答した結果だ。

「いつも言える」という回答が、女性は61.1%だったのに対し、男性は46.9%。それに伴い、男性の約5割が性行為拒否の自己決定権を持てていないことがわかった。

「性と生殖に関する健康と権利についての意識調査」NHKとSRHR Japanによるインターネット調査 回答 18〜74歳の男性1,257人 女性1,294人

私は以前、別のアンケートで「気持ちが乗らないのにセックスに応じたことがある」と答えた女性が半数いたのを見たことがあったのだが、男性だってそうだということだった。

性加害者は絶対に許せないが、全ての男性がそうではない。加害性を持ち合わせやすいが、そのことに悩む男性だっている。大切な人、関係性を続けていきたいと思う人のために、自分を押し殺すという感情は誰にでもあるのではないだろうか。強さを誇示しなければならないことの辛さについて、もっと当事者の声を聞きたいと思ったデータであった。