2022.11.27

【独自】河村建夫元代議士「89歳・女傑秘書」の死後、口座からカネが無断で引き出されていた…遺族が驚愕、驚きの真相《自宅まで借金の担保に》

現代ビジネス編集部

毎年数百万円単位の寄付

それにしても、秘書の自宅不動産を、代議士が担保にするとはどういうわけか。中内さんの遺族が河村氏の事務所に不動産の担保について確認すると、「選挙でお金が必要だったので、不動産を担保に提供してもらった」と答えたという。

秘書として、自らの財産を投げうって「親分」を支えたということだろうか。それは河村氏の政治資金収支報告書からも窺うことができる。

河村氏の政党支部「自由民主党山口県第三選挙区支部」の政治資金収支報告書には毎年のように、中内さんから数百万円単位の寄付があった。2016年に400万円、2018年には300万円、2020年には400万円とすごい金額が並んでいるのである。

前出のベテラン議員も感嘆して言う。

「ひと昔前なら、まさに秘書の鏡ですよ。中内さんは自分の資産までかけて、河村氏や田中氏を支えたのですからね。ただ今は政治資金に対するチェックも厳しくなったのでまずいけどね……」

故・中内セツ子氏(左)と若き日の河村建夫氏若き日の河村建夫氏(左)と故・中内セツ子氏

2019年、最後の借り入れが河村氏から返済されたのは、中内さんの死後の今年6月のことである。だが返済完了までは抵当権は設定されたままだったので、相続手続きは難航した。遺族は不動産の件は不問に付し、相続も完了したという。

ところが、問題はそれだけでは終わらなかった。前出の中内さんの実妹が証言する。

「姉・セツ子は、一人の親族に、銀行の通帳の存在や口座番号などを書いた紙を預けていたのです。そこに記されているうち、メガバンクの通帳だけが見当たらなかった。河村氏側に問い合わせると、預かっているということなので、返還を求めました。ようやく戻ってきたのが今年4月のことで、河村先生の事務所の方が届けにきました」

 

戻ってきた通帳をチェックすると、中内さんが所有していたメガバンクの個人口座から、死後に41万7369円が引き出されていたことに、遺族は驚いた。

さらに、中内さんが社長を務めていたR社の通帳も同時に返却されたが、ここからも死後に310万円が引き出されていたことがわかった。

死後の現金の引き出しとはどういうことか。中内さんは脳梗塞を発症した2020年12月からはほとんど一人で動くことはできなかったそうだ。死後に預金が引き出されるというのは、ありえない。一体、誰が引き出したのか?

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