2022.11.28

キンタマを徹底的に考察した前代未聞の本「世界金玉考」が抱腹絶倒な件について《江戸時代の究極の拷問・キンタマ破砕刑》

世界金玉考(1)

キンタマの裏に走る一本線の秘密

金玉、睾丸(こうがん)、陰嚢(いんのう)、精巣、ふぐり。

男子の本懐たるキンタマについて、あらゆる切り口から考察した奇書『世界金玉考』(左右社)がいよいよ刊行される。医学、生物学、歴史学、文学、言語学、芸術、食文化など視点は多岐にわたり、240ページのすべてがキンタマの話題で埋め尽くされている。

著者は「週刊文春」「Number」「CREA」など雑誌畑を歩んできた文藝春秋の元副社長。さすが編集者だけあって、文献を渉猟して読みこむだけでなく、キンタマにゆかりのある現場を歩き回るフィールドワークも怠らない。

ウンコについてトコトン考察した前著『うんちの行方』に続き、2冊目の奇書が、発売前から話題を呼んでいる。2022年11月30日に出版される『世界金玉考』から、抱腹絶倒の選り抜きエッセンスをご紹介しよう。

〈ほとんどの男たちはキンタマの裏に走っている縫い合わせたような一本の線のことをうすうす知っているのではないだろうか。もっとも、その場所は自分ではとても観察しにくいところだし、しかも「縫い合わせるような手術をした記憶もない」から、まさかそれが「縫い合わされたもの」だとは誰も思いもしないだろう。〉『世界金玉考』33ページ)

 

なるほど己のキンタマを確かめてみれば、たしかに「縫い合わせたような一本の線」が存在する。この線は産婦人科医が外科手術した痕跡ではなく、子宮の中で暮らしている間に自動的に生成されるというから驚く。受精後から6週間までの胎児の生殖器は女性器の形をしており、男児に限ってそこから性器の形が変化していくというのだ。

〈初期の胎児の生殖器にはミュラー管とウォルフ管という二つの管が並行している。ミュラー管は後に卵管、子宮、膣という女性生殖器を形成するもととなる組織である。

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