2022.11.28

キンタマを徹底的に考察した前代未聞の本「世界金玉考」が抱腹絶倒な件について《江戸時代の究極の拷問・キンタマ破砕刑》

世界金玉考(1)
西川 清史 プロフィール

だが、SRY【※Sex-determining region Y=Y染色体性決定領域遺伝子】から「男」になれという命令が一たび下されると、精巣が発育し、そこからミュラー管抑制因子と男性ホルモン(テストステロン)が分泌され、ミュラー管の細胞群は徐々に小さくなりやがて消失してしまう。しかし、ミュラー管が消失しだけでは男性は出来上がらない。男への作り変えが必要になってくる。

まず、膣が開口する必要がなくなったので、割れ目を閉じ合わせる作業が始まる。肛門に近い方から細胞と細胞がつなぎ合わさり、縫い合わせが始められる。この痕跡が、冒頭に書いた「縫い合わせたような筋」なのである〉『世界金玉考』36ページ)

股間を必死で守るサッカー選手

折りしも現在、カタールでサッカーのFIFAワールドカップが開催中だ。日本代表は残念ながらコスタリカに敗れたが、サッカー選手にとっては、ゴールにシュートを決めるよりも、キンタマの防御のほうが死活的に重要になる。

〈サッカーのフリーキックの際、壁となって防御に当たる選手たちは手で必死になって股間をカバーしている。サッカーボールが猛スピードでキンタマに当たったら、玉砕間違いなしだからだろう。サッカーは走り回るので、頑丈な股プロテクターをつけることもできない。実に命がけのスポーツである。〉『世界金玉考』42ページ)

現在は高校野球の全選手にファウルカップ着用が義務づけられるようになったが、かつてはプロ野球選手でさえ股間を防御しないままプレーしていた。キンタマにボールが直撃し、スタジアムにひっくり返って悶絶する「プロ野球珍プレー・好プレー大賞」の映像が思い浮かぶ。

 

キンタマに打撃を受けたとき、なぜあれほどの激痛が走るのか。『世界金玉考』から解説を抜粋しよう。

〈人間の体には神経が張り巡らされており、末梢神経にあるセンサー(侵害受容器)が刺激を感知すると、電気信号が脊髄を通って脳に伝わり、脳は、その刺激を受けた部位や痛みの質や程度を感知する。これが痛みを感知する仕組みである。

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