2022.11.29
キンタマにまつわる中国のスラングが、凄まじいバリエーションで呆然《集中連載・世界金玉考》
世界金玉考(2)「アボカド」の語源は「キンタマ」!?
11月30日に発刊される前代未聞の奇書『世界金玉考』(左右社)から、前回に続いて選り抜きエッセンスをご紹介しよう。
路傍に咲くオオイヌノフグリという花が「大きな犬のキンタマ」だというのは、考えてみればひどいネーミングだ。
〈キンタマはキンタマと呼ばれるようになる前、ふぐりと呼ばれていた。
平安中期の漢和辞書『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』には「俗云布久利(ふぐり)」という言葉がみられるというから、かなり古い。関西では松笠のことをふぐりと呼び、キンタマの形に似ているところから、キンタマをもふぐりと呼ぶようになったという説もある。
ふぐりは「ふくれる」や「ふくらむ」や「ふくろ」という言葉と近しいものなのだろう。〉(『世界金玉考』59ページ)
この記事は短期集中連載の第2回です。第1回はこちらから
日本人にも馴染みが深い食材「アボカド」の語源は、メキシコの原住民が言うところの「キンタマ」だというからひっくり返る。
〈メキシコの原住民は一万年前からアボカドを食べていたらしいが、彼らの使うナワトル語で、アボカドは“ahuacatl”と呼ばれていた。この“ahuacatl”という語には「睾丸」という意味もある。当然ながら、アボカドの実とキンタマの形状が似ている、その「類似性」からだと推測される。
(略)
スペイン人たちは、原住民たちが呼んでいた“ahuacatl”という名称から、アボカドに“aguacate”というスペイン語の名前を付けた。このスペイン語“aguacate”が英語圏に入って来たときに、“avocado”という名称に変わり、一般化したというわけである。〉(『世界金玉考』60〜61ページ)