・理由(2)中学受験でしっかり培われる「基礎学力の土台」
また、中学受験を経験するほうが「基礎学力」の土台を作りやすいということがあります。
例えば中学受験組は、「比、割合、ことわざ、慣用句、漢字」などをほぼ全員が小学6年生までに身につけます。しかし中学受験をしなかった組のうち8割はこれをしっかり身につけずに終わってしまいます。

・理由(3)高校受験の問題点
さらに、高校受験にはシステム上の問題もあります。
公立高校入試ではテスト結果だけでなく、「内申点」が重視されます。これは部活や学校行事を頑張るなど、学校生活が順調だった子にはありがたいシステムではあります。

でもこれまで述べてきた通り、思春期は心も体も落ち込みやすい時期。一時期欠席が続いた、先生や友人とトラブルを起こした、などが1回でもあるなら、そのあと高校入試に向けてリカバリーが極めてしにくいのです。

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加えて、内申点とは、担任の先生の主観に左右されるところがあります。公平を期すためにノート課題提出をやたらと課している学校もあります。課題さえ出しておけば8割くらい取れるようにする配慮からです。
しかし、勉強とは本来「自分で考える」ことが真髄。そのように考えれば、「提出さえしておけばいい」という態度では、自分で考え、進んでいく力は備わりづらいのです。

 

もし、このような要素が影響して内申点が十分に取れなければ、頑張って受けたい憧れの学校があっても受験すらできません。高校受験だけは学力のみで勝負できない、勉強だけに集中していては希望が持てない環境なのです。