今ならまだ間に合う
本場所の取組に限って言えば、ドクターが常駐しているのだから、迅速に対応することは可能なはずだ。しかし、力士は決して本場所でだけ相撲を取っているわけではない。大半は部屋の稽古の場で行われている。
つまり、リスクは稽古の場にも多分に存在しており、何か異変が起きた時には誰かがそれに気づき、適切に対処する必要がある。掘り下げて考えれば、対応が必要なことは無数にあるし、各自が知識を高く持たねばならないということが分かるだろう。
高安の一件は、相撲協会の脳震盪対策が道半ばであることを白日の下に晒した。悲しい話だが、相撲協会が動くのはいつだって何かが起こってしまった後なのである。
しかしまだ、今であれば、犠牲を出さずに済む。これを前向きに捉えようではないか。