昨年8月、グローバルビジネス誌『Forbes JAPAN』の「世界を変える30歳未満の30人」に選ばれた長谷川ミラさん(25)。モデル、ラジオナビゲーター、ブランド経営者、さらにはZ世代のオピニオンリーダーとして社会問題について積極的に意見を発信するなど、その活動は実に多岐に渡る。

Z世代インフルエンサーの長谷川ミラさんと佐藤マクニッシュ怜子さんが、社会問題、恋愛、ビジネス、生理、セックスなど、さまざまな話題や課題についてのメッセージを募集し、一緒に考えていく音声メディア。毎週月曜配信中。

そのミラさんが、昨年10月31日にポッドキャストで配信している音声メディア『Tokyo Young Boss』で話題に取り上げた記事のタイトルは、なかなかショッキングなものだった。

「モンスター新入社員の特徴。注意をしたら『パワハラだ』『訴える』対策はあるのか」(日刊SPA!)

この記事内で語られている「新入社員」とはZ世代のこと。Z世代にモンスターのようになっている社員が増えているという内容に、「Z世代といってもいろんな人がいる」ことを理解したうえで、世代間で働くことへの価値観の違いが実際にあるということをミラさん自身も感じていると明かした。確かにどの時代でも世代に応じて価値観の乖離は出て来てもおかしくない。どうしたら全ての世代が、そして全ての立場の人たちが働きやすい社会になるのか。ミラさん自身にとっての「働くこと」の意味から語っていただいた。

 

小学生の頃から「どう人生を歩んで行こう」と考えていた

――まずは『Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2022』の受賞、おめでとうございます。あらためて、この受賞についてどのように感じられているか教えていただけますか?

ミラ 実は20歳になったとき、1つぐらい人生の目標を定めたほうがいいんじゃないかと思ったんですよ。それで立てたのが、25歳までに『Forbes』関連の賞を獲る、というものだったんです。とくにこの『UNDER 30』は意識していて。一昨年、24歳になって、目標までにタイムリミットが迫っているなと考えていた時に、新たなアプローチをしていきたいなという思いで始めたことの1つが、ポッドキャストでZ世代のメッセージを発信する『Tokyo Young Boss』のスタートだったり、若者の議論の場としてのカフェ『um cafe』のオープンだったりしたんですけど。

長谷川ミラさんインスタグラム(@jenmilaa)より

――それだけでなくモデル、オールサステナブルブランド『Jam apparel』の運営、さらにはインスタやTwitterでの発信、ニュース番組やSDGs関連イベントにも多数出演して社会問題について積極的にお話されるなど、体がいくつあっても足りないぐらいの働きぶりです。ここまで頑張れる原動力は一体何なのでしょう?

ミラ やはり両親からの影響が大きいんですけど、父と母、それぞれから違う影響を受けていて。母は私が子供の頃から、「これからは女性の時代が必ず来るから」とずっと言っていたんですよ。「だから働きなさい」というわけではなくて、ただ「女性が活躍するようになるから」とだけ言っていた。それで幼心に「どうこれからの人生を生きていこう」ということをなんとなく考えていました。

実は私は小学生の頃から集中力が低くて、協調性にも欠けるところがあったんです。そもそも見た目からしてまわりと違って浮いていたので、会社員になって組織のルールに馴染むということはできないんじゃないか、それどころかこの日本社会で生きていけないんじゃないか、という不安を抱いていて。でも働かなきゃいけない、じゃあ何をして活躍しよう? みたいなことは常に意識していたと思います。