2022.12.05

突然「働いてくれ」と言われ、家出をした45歳専業主婦が3歳上の姉から言われた「厳しい言葉」

川口さんは55歳の会社員、筆者がライフプランセミナーの講師として伺った会社にお勤めです。セミナー受講後に個別相談を申し込まれました。

川口さんの奥さん、恵子さんは45歳で専業主婦です。お子さんは、長男が20歳の大学生、次男が14歳の中学3年生、長女が10歳で小学5年生です。まだまだお子さんの教育資金がかかるところに、住宅ローンは75歳が完済予定です。<【前編】55歳会社員男性が絶句…不倫の末「できちゃった婚」をした専業主婦の妻に「働いてくれ」と言ったら返ってきた「衝撃的な反応」>に引き続き、川口さんの事例について解説します。

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直面する経済的な課題

川口さんのお子さんたちは、長男が私立大学、次男は現在公立の中学ですが高校からは私立に進学予定、長女は私立中学を希望しています。

子どもたちは成長していくものですが、それでも今後10年超の教育費の負担はかなり大きいものです。もちろん川口さんも3人のお子さんのために学資保険を300万円ずつしてきました。それでもやはり「足りない」とお考えです。

長男の授業料はあと160万円と見込まれ、これは学資保険の残りで手当をします。まだ満期になっていない次男と長女の学資保険の合計600万円と、現在の貯蓄約1000万円のうち800万円を教育資金として予定します。これにより子どもさんへの支援を最優先したいという川口さんの思いはかなえられそうです。

40歳の時に組んだ6000万円の住宅ローンの支払いもなんとかしたいところです。75歳が完済予定ですが、今すぐに繰り上げ返済で完済を早めるとか、毎月の返済額を増額させて早めの完済を目指すのは、現実的ではないため金利の見直しを目的とした金融機関との交渉および借り換えをまず検討していきます。

問題は日々の生活費です。川口さんは会社の規定で来年役職定年になります。現在給与が65万円で賞与併せて年収は1000万円程度です。そこから30%つまり月20万円近く給与が下がるとなると、相当厳しいことが分かります。もちろん賞与の算定も変わりますから年収ベースでも減額となるでしょう。

教育費は別枠で予算だてをしたことで、日々の支出は少し減りますが、それでも奥様に月10万円でも働いていただきたいという気持ちは良く分かります。実際月10万円の収入がキャッシュフローを大きく改善できるのは目に見えています。

川口さんは退職金には恵まれており、確定拠出年金も合わせて2600万円ほどです。とはいえ、住宅ローンの返済に幾分あて、せめて完済年齢を10年縮めたい考えです。そうなると退職金の手残りは約500万円くらいでしょう。この資金は将来の介護等に備えるために手をつけずにおきたいところです。

退職一時金と確定拠出年金の受取方は、定年後の働き方や確定拠出年金の継続の選択肢を考えながらよりよい方法を考えるとして、まずは方向性を決めていきます。

では、公的年金はどうでしょうか?年齢差があるご夫婦なので、年間約40万円の加給年金を優先させたいとのことで、老齢厚生年金は65歳から受取る予定でキャッシュフローを見ます。65歳から75歳までの年金の受取額は約160万円です。75歳以降は繰下げた老齢基礎年金が約130万円加わり、同時に恵子さんが65歳になるため加給年金が終了します。恵子さんはお勤め経験がほぼないので、65歳から受け取れる公的年金は約90万円です。

つまり、川口家の年金収入は、ご主人が65歳から75歳までが約160万円、75歳から夫婦そろって年金暮らしとなり、その後は340万円の収入と予測できます。仮にご主人が65歳まで年収400万円で働くとしたら、老齢厚生年金が約10万円増額します。

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