怖いはずだった保健所が今では元気をもらえる場所に

動物愛護管理行政事務提要によると、令和2年4月1日~令和3年3月31日の全国の保健所などに収容された犬・猫の数は、犬27,635頭、猫44,798匹。そのうち殺処分された犬は4,059頭、猫は19,705匹だった。
中には、まだ乳離れもしていないうちにこの世を去ることになった子犬806頭、子猫13,030匹が含まれている環境省_統計資料 「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」より。家族の手で連れてこられた犬や猫も少なくない。

目をそむけたくなるような現実の中で、犬や猫にもう一度幸せな家庭で暮らしてほしいと願い、行動する人たちもいる。
長崎県の保健所「アニマルポート」と連携をしながら、個人で保護活動をしているtamtamさんがその一人だ」

tamtamさんが保健所に収容された犬や猫を家庭で慣らしてから、新しい家族を探す保護活動を個人で始めたのは2016年頃のことだ。
保護活動での出来事をイラストにしてインスタグラムに投稿したところ、共感や応援のメッセージなどが集まり、現在フォロワー数は4万6千人となった。
この人気の投稿が今月1冊の本になって出版された。それが『たまさんちのホゴイヌ』(tamtam著/世界文化社)だ。

『たまさんちのホゴイヌ』(tamtam著/世界文化社)

公益財団法人の動物保護団体に勤務後、個人で「一時預かりボランティア」を続けるtamtamさんの体験が、イラストで綴られている。
tamtamさんは自身のインスタ「tamasister@」で、自身に入る本の印税のすべてを保護活動に寄付すると描いている(2022年10月27日インスタより)。本は発売から1週間で重版となった。

現在は長崎県の保健所「アニマルポート」と連携して活動するtamtamさんだが、以前施設で働いていた頃は、「保健所は怖いところ。見たくないし、行きたくない」と思っていた。それが今では保健所に行くと明るい気持ちで帰って来られるという。

 

これまでに、長崎県の保健所「アニマルポート」での出来事を通して、tamtamさんの保健所に対する見方がなぜ大きく変わったかについてお伝えしてきた。
保護犬の「モカ」は、一切人を寄せ付けず、引き取り手が現れないまま命の期限を迎えた。その後ボランティアのHさんの家に一時預かりで迎え入れられたのだが…。

マンガの試し読みを、著者インタビューとともにお届けする短期集中連載。

#5では「一時預かり」中のモカと里親希望の家族との面会の様子とともに、人に怯える保護犬を救うためにできることをお伝えする。