20年間で犬猫の殺処分は大きく減った

令和2年4月1日~令和3年3月31日に全国の保健所などに収容された犬27,635頭、猫44,798匹のうち、犬14,736頭、猫25,130匹は譲渡され、新しい家族ができた。
一方で殺処分されている犬や猫は、まだ全体の約3分の1もいる。

だが事態は確実に良くなっている。20年前の平成14年は犬猫合わせて年間約48万6千頭が収容され、そのうちの約95%が殺処分されていたのだ(環境省_統計資料 「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」より)。
現在の収容数は20年前の15%、殺処分数は3%にまで減った。
20年でここまで改善できたのは、保健所やボランティアさんらの活動の成果であることは間違いない。

個人で保護活動をしているtamtamさんもそうしたボランティアの一人だ。
長崎県の保健所「アニマルポート」と連携をしながら、収容された犬や猫を家庭で慣らしてから、新しい家族を探す活動をしていた。4年ほど前からそうした経験をイラストにしてインスタグラムに投稿し始めたところ、フォロワー数は4万6千人にもなり、投稿が1冊の本になった。

それが『たまさんちのホゴイヌ』(tamtam著/世界文化社)である。
公益財団法人の動物保護団体に勤務後、「一時預かりボランティア」を続ける中で、保護犬との出会いと別れをイラストで綴ったコミックエッセイだ。

『たまさんちのホゴイヌ』(tamtam著/世界文化社)

tamtamさんは自身のインスタ「tamasister@」で、本の印税のすべてを保護活動に寄付すると描いている(2022年10月27日インスタより)。本は発売から1週間で重版となった。

現在は長崎県の保健所「アニマルポート」と連携して活動するtamtamさんだが、以前施設で働いていた頃は、「保健所は怖いところ。見たくないし、行きたくない」と思っていた。それが今では保健所に行くと明るい気持ちで帰って来られるという。

 

記事ではこれまでに長崎県の保健所「アニマルポート」での出来事を通して、tamtamさんの保健所に対する見方がなぜ大きく変わったかについてお伝えしてきた。
保健所に収容され、命の期限を迎えた保護犬の「モカ」は、ボランティアのHさんの一時預かりを経て、tamtamの家で暮らすようになった。だがモカにはどうしても乗り越えられないトラウマがあった。

そんなモカに不安を感じながらも希望を捨てないtamtamさんちの様子をマンガの試し読みと、著者インタビューとともにお届けする。

著者インタビュー第6回は、第2回からお伝えしている保護犬・モカの話を中心に、人に怯えすぎる保護犬の里親になるために必要なことを伺う。