2022.12.02

【独自】ドバイで現地警察に拘束された! 仮想通貨で30歳日本人男性が落ちた地獄

後篇
経済都市ドバイを擁するアラブ首長国連邦(UAE)には、日本からの移住者も相次いでいるが、その中には落とし穴にはまり込む人も少なくない。ドバイでの仮想通貨ビジネスの成功を夢みた30歳の日本人男性を待ち受けていた少し奇妙で理不尽な運命とは? 前篇に引き続き、本人の証言を紹介しよう。
この記事は前後編の後篇です。前篇はこちらから

だんだん雲行きが怪しくなってきた

伊藤聡志さん(30歳)は、もう一つの金儲けの手段として日本人投資家・S氏から通貨の売買で利益を得るFX投資を勧められた。自己資金100万円、S氏からも400万円を借りてスタートすることになった。

しばらく好調が続き、数ヵ月で3千万円ほど儲けることができたため、S氏の勧めで、ドバイにある高級ホテル「ブルガリ」の居住用物件を500万ディルハム(当時のレートで約1億5千万円)の5年分割払いで購入した。

伊藤さんが購入したドバイの高級ホテル「ブルガリ」の居住用物件(本人提供)

しかし、このころから急速に雲行きが怪しくなっていく。当初は安定していたFX投資は一転して調子が悪くなり、損切りが続いた。

仮想通貨ミンドルの方はS氏から「ミンドルを中国企業に数百億円でバイアウト(売却)するという計画がある」と聞かされ、その実現を待っていたが、新型コロナウイルスが拡大し始めたころから「コロナの影響でバイアウトできなくなった」との説明を受けるようになった。

 

「僕は『いつ元本返ってくるの』と問い合わせをしてくるミンドルの出資者にS氏から言われたままの説明を伝えました。『年末までには』などと返答して、結局それも叶わないみたいなやりとりを繰り返していました。周りは『これお前も騙されているぞ』というのですが、ボスに確認すると何らかの理由が返ってくるので僕は信じていました」

伊藤さんが集金した約8千万円のうち約5千万円はS氏が「ポケットマネーから返済する」と言って何とか返済してもらえたが、残り6〜7人の投資家からの出資金約3千万円を返済できずにいた。ブルガリの物件代金も分割払いも自らは払えなくなり、S氏が数回肩代わりしてくれることになった。

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