山中の練習場で裸足で練習し続けました
――まるで軍隊のようですね。
小澤 そうですね(笑)。でもおかげで小さい頃から色々なことを学びました。坂田塾七か条というものがあるんです。
1.隠し事をしない 2.嘘をつかない 3.約束を守る 4.挨拶をする 5.スコア誤記をしない 6.お礼状を書く 7.スタート30分、ラウンド後1時間、パターとアプローチの練習をする。
以上です。特に挨拶をする、お礼状を書くということを徹底的に叩き込まれました。坂田先生はスパルタなんだけど優しいんです。むやみやたらなスパルタじゃないってことがよくわかるし、先生に色々教えていただいたおかげで大人になってからも、「礼儀が正しいね」と言っていただけます。

――ゴルフの練習はどのようなものだったのでしょうか?
小澤 発声練習に合格したら、やっとスイング練習に移ります。でも最初は靴も履かせてもらえません。裸足でずっと練習するんです。足の皮はむけるし、手の皮もむけるし、練習場が山の中にあったのでムカデみたいな虫がたくさんいるんです。怖かったり、痛かったり、いろんな思い出がありますね。
スイングチェックに合格すると初めて靴が履けます。私はなかなか合格しなくて、同期の中でも最後の最後に合格しました。最初は「私ってゴルフ向いていないのかな」と思っていました。「落ちこぼれなのかな」と悩む日々でしたが、毎日500球以上打たないと、退塾になってしまう決まりだったので、必死に練習しました。
みんなが500球打っていたので、私は毎日800球打つことにしました。人一倍頑張らないとみんなには追いつけないだろうし、さらに上を目指そうと思ったら、もっとやらなきゃいけないと思ってずっと練習していました。