周りの保護者に助けてもらいながら活動に関わるうちに、「単PやP連の在り方に疑問を抱くようになりました」という吉原さん。
「疑問に思ったことは、大きく2つあります。1つは、単Pの存在を、“学校の下請け”のように感じたことです。中学校では、学校美化の一環として、学校からPTAに校舎の壁のペンキ塗りや溝掃除などを依頼されていたのですが、保護者(P)のみの参加で先生(T)は参加しないというのが通例でした。PTAという組織なのに、Tがいないのはおかしいと思い、校長先生に申し出、先生にも参加していただくようにしました。今振り返ると、『先生方の忙しさを考えると、申し訳なかったのかな』と思う部分もありますが…」
もうひとつは、“動員要請”だといいます。
「単P宛に、堺市Pや大阪府PなどさまざまなP連からイベントや講演会の案内がくるのはいいのですが、『各校からできれば2、3名参加してください』など、強制まではいかないのですが “強制に近いよびかけ”が伴うことに違和感を感じました。そもそも、イベントや講演会って、その内容に興味をもち、『行きたい』と思った人が参加するものですよね。
『イベントや講演会は平日の昼間に開催』というケースも少なくなく、個人的には興味がない催しに、仕事を休んで出向いたこともあります。“行かされる”感がぬぐえない運営の在り方に、疑問を抱きました」
そして、吉原さんは、日P等の退会検討、新しい堺市Pへの再生に向け、動き出しました。その後の詳しい動向は、【後編】「いま各地のPTAで「PTAの連合組織」を脱退する動きが加速している理由」でお伝えします。