2022.12.08

不倫がバレた52歳「エリート商社マン」が直面した「ヤバすぎる現実」…娘にも見放され、財産もない

安藤 房子 プロフィール

俺の30年はなんだったのだろう

ひとりぼっちで、残ってるのは妻への慰謝料のみ。実はまだ離婚届は出しておらず、弁護士を見つけ相談をしているところだ。

弁護士によれば、まず、夫婦のおかれた状況からして離婚は免れないだろうということ。妻は不倫をかなりこまかく調べており、10人分の不倫データもこまかくあるという。最低でも数百万円は支払い義務が出てくるだろうとの回答だった。

加えて、慰謝料とは別に離婚のときには夫婦の財産を折半にする必要がある。家族で暮らした弘さん名義のマンションは、売却して半分のお金を妻に渡すなど、なんらかのカタチで支払い義務が生じるという。


妻が管理していた預金も、もちろん財産分与の対象になる。しかし、用意周到に離婚の計画を進めてきた妻が「分かりやすい財産」を作っている可能性は薄い。形に残る財産が存在しなければお金を受け取るのは難しい。

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お金の面では不利な話ばかりの弘さん。自身の不倫が撒いた種とはいえ、妻を信じて全財産を預けてきたわけで、今更こんなことになるとはと、戸惑っているという。

「俺ホントにね、個人での貯蓄なんてないんですよ。昔入っていた医療保険も、今年の春に解約してるんですよ。妻から“娘が大学卒業するから解約するわね”って言われて、あ、そっかって。今は、保険も入ってない。つまり今の自分は、会社の収入だけ。

さらに、関西に住む70代の両親の老後の面倒をみないといけない。俺、ひとりっこですからね。まだ二人とも元気だけれど、いつどうなるかわからないからさ。彼女? 今はいませんよ。夏に不倫したキャバクラ嬢に、今回の離婚騒動のことをLINEしたら“あら、大変ね”って、連絡がこなくなったよ」

一見、やんちゃなタイプで、パワフル元気に見える弘さんだが、実際は意外と保守的で、暮らしに大きな変化や成功を求めることはないという。会社の意向に合わせて仕事をしてきたから、無難に昇進もしてきた。

このまま、妻と穏やかで楽しい老後を過ごすものとばかり思っていた。“妻あっての不倫だった”と言う。その妻が不在なわけだから、毎日が寂しくてたまらない。

なんとか仕事は今までどおりこなしているものの、ひとりでマンションにいると心がザワザワしてしまい、好きなワインをあけても味を楽しむでもなく、まるで水を飲み干すようにガブガブと白ワインを飲んでしまうのだそうだ。気が付くと1晩で2本も3本もあけてしまい、リビングのソファで居眠りしたまま朝を迎える。

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