円安の次は「悪い円高」がやってくる…これから日本経済が払う「大きすぎるツケ」

なぜ日銀はインフレを放置したのか?

流行語にもなった「悪い円安」

12月1日、年末恒例の「2022 ユーキャン新語・流行語大賞」の発表・表彰式が都内で行われ、今年の新語・流行語大賞に「村上様」選ばれた。王貞治を抜く日本人年間最多本塁打56本を打った「村上様」が選ばれたことは納得だが、やや意外だったのは「悪い円安」という経済分野の言葉が、「大谷ルール」や「オミクロン株」「BIGBOSS」「メタバース」といった社会現象を表す言葉を押しのけてTOP10に選ばれたことだ。

「大谷ルール」を飛び越えて「悪い円安」がノミネートされた[Photo by gettyimages]
 

この「2022 ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされた30語が発表されたのは11月4日だったから、この時点で「悪い円安」というイメージが社会的に注目されていたことになる。

115円74銭(1月4日17時スポットレート)で始まった2022年のドル円相場は米国FRBの想定を上回る利上げに伴う「日米金利差拡大」により、3月に入ったころから円安・ドル高傾向が顕著になっていった。

そして「新語・流行語大賞」にノミネートされる1カ月ほど前の9月22日には145円を突破し、日銀が24年ぶりに「円買・ドル売」介入に踏み切ったことが大きなニュースとして伝えられた。当時の為替市場における「円安・ドル高」圧力の強さは、1日の介入金額が2兆8382億円と過去最高規模だったところにも現れている。

日銀の大規模介入で一旦ブレーキがかかったものの、その後も為替市場での「円安・ドル高」圧力は弱まらず、24年ぶりの大規模介入から1カ月後の10月21日には遂に150円を突破し、150円48銭まで「円安・ドル高」が進むことになった。

止まらぬ「円安・ドル高」と財務省、日銀の対応は連日ニュースでも報じられ、円安の影響で10月から暮らしに身近な食品などがさらに値上げされる「値上げの秋」が始まったこともあり、「悪い円安」が世間の注目を浴びることになった。

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