2022.12.11
# 不動産

中国人富裕層による「熱海」「箱根」の旅館の買い占めが始まる…地元民が漏らす彼らの「ヒドい」言動

週刊現代 プロフィール

商店街の風情もぶち壊し

熱海パールスターホテルの外観は、一見して、中国資本のものとは思えぬ造りだ。安達実総支配人は業界誌『ホテル旅館』の取材に対して「中国資本ではありますが、現時点で中国マーケットを重点的に狙う考えではありません」と答えている。

しかし一方で、日本人観光客向けとは言い難い部分が見え隠れする。

「日本の温泉地の宿であれば、一般的に1泊2食付きが普通だと思いますが、同ホテルは『ベッドアンドブレックファスト』と呼ばれる夕食抜きの宿泊スタイルをメインに採用しています。一応、夕食用のレストランも館内にいくつかありますが、温泉街には珍しい本格的な中国料理店がある。客室平均単価は7万円台後半ということから、実態は中国人富裕層の観光客が狙いだと思います」(旅行ジャーナリスト)

Photo by iStock
 

どこか日本人が思い浮かべる温泉地のイメージとズレがある―そんなモヤモヤ感が、中国資本の買い占めに伴い、熱海に広がりつつあるようだ。

現地の住民たちはどのように感じているのか。駅近くの商店街にある老舗雑貨店の店主に尋ねると、「どこで聞いているか分からないから、ここらで中国人の悪口になるような言葉は禁句ですよ」と前置きした上で、事情を打ち明けてくれた。

「気が付いたら時すでに遅しと言いますか……。コロナが始まった頃、商店街に中国人が経営する中華料理店ができたんです。温泉街にとっては、商店も風情が漂う景観美のひとつなんです。けれど彼らはお構いなしで、店舗脇に従業員の服を干したりする。また、使った油を排水溝に直接流していたという目撃談もあります。商店街の仲間という意識がないんですよ」

中国人と温泉地住民の「衝突」はすでに様々な地域で顕在化しつつある。神奈川県足柄下郡・箱根湯本温泉の最奥、仙石原地区の一角。周囲に旅館や銀行の保養所、個人の別荘が点在する大通り沿いに、中国趣味の謎の建物が現れたのはつい最近のことだ。

SPONSORED